ポリエステルは耐久性があり、手入れのしやすさから多くの衣類や家庭用品に使用されています。しかし、正しい洗濯方法と乾燥機の使用には注意しなければ、気に入りの服が台無しとなります。そこで、ポリエステルの洗濯方法と乾燥機の注意点について、プロの視点から詳しくご紹介します。
ポリエステル生地の特徴と洗濯の際の注意点
ポリエステル生地の特徴とメリット・デメリット
ポリエステルは、合成繊維の一種であり、化学的に合成されたポリマー材料です。ポリエステルは、ポリエチレンテレフタラート(PET)と呼ばれる、重要なタイプのポリエステルが広く使われています。
【メリット】
- 摩擦に強い
- 速乾性に優れており、汗を素早く吸収
- シワになりづらく、軽量で着心地も快適
- 染料をよく吸収し色落ちしにくい
【デメリット】
- 毛玉ができやすい
- 高温環境では蒸れやすく、暑さを感じる
- 高温に弱い
- 素材特性が原因で、肌荒れやかゆみが生じることがある
ポリエステル生地の洗濯の際の注意点
比較的扱いやすいポリエステル製品も、取り扱いを誤ると以下のようなリスクがあります。
- 縮む
- 伸びる
- シワになる
- 毛玉
- 色落ち、色移り
ポリエステルの自宅での洗濯方法

自宅で洗濯が大丈夫なポリエステルの洗濯表示
![]() | 30℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる |
![]() | 40℃を限度に手洗い可能 |
![]() | 家庭での洗濯禁止 |
ポリエステルの洗濯におすすめの洗剤や柔軟剤
ポリエステルは吸水性の良さから、皮脂汚れなども吸収する特徴があり、生乾きの際に残った皮脂や汚れが雑菌の餌となり、不快な臭いが強烈になることもあります。そこで、おすすめの洗濯洗剤と柔軟剤をご紹介します。
![]() | ■エマール 「カタチコントロール洗浄」で伸びやヨレ、シワを防ぐ効果があります。 また、毛玉や縮みを防ぎつつ、ブラウス・ニット・デニムボトムスからランジェリーなど幅広く使用できます。 |
![]() | ■アクロン 「シルキータッチ成分」が繊維に吸着してコーティングし、摩擦を抑える効果があるため毛羽立ちや毛玉の発生を防ぎます。 |
![]() | ■アタックZERO 清々しいリーフィブリーズの香りで、次世代消臭テクノロジーと抗菌をプラス。 24時間部屋干し臭を防ぐ効果があります。 |
![]() | ■アリエール超抗菌ジェル これ1本で漂白剤級の洗浄力があるため、手強い黄ばみなどもすっきり洗浄します。 また、洗濯槽の防カビもでき、黄ばみ除去・生乾き消臭・洗濯槽防カビと3つのお悩みを一気に解決。 |
【おすすめの柔軟剤】
![]() | ■レノア超消臭1WEEK 洗濯でなかなか落ちない汗臭や生乾き臭、体臭などもこちらで消臭しさわやかに仕上げます。 また、「1週間続く消臭技術」とイヤな臭いを中和する「無臭化技術」で長時間効果を持続することができます。 |
![]() | ■さらさ柔軟剤 厳選された植物由来成分で肌を優しく包み込みます。着色料無添加でふわふわに仕上げるだけでなく、しっかり消臭効果も。 |
ポリエステルに漂白剤は使える?おすすめは?
漂白剤には一般的に「塩素系」と「酸素系」という2つの主要なタイプがあります。ポリエステル素材には、どちらも使用することは可能ですが用途に合わせて使い分けるようにしましょう。
【塩素系漂白剤】
塩素系漂白剤は強力な漂白作用を持つタイプの漂白剤です。主成分として塩素を含んでおり、強力な酸化作用によって頑固なシミや色素汚れを効果的に除去することができます。衣類、タイル、プラスチック、浴槽など、多くの場所で利用されます。
【酸素系漂白剤】
酸素系漂白剤は酸素を放出することで漂白作用を発揮するタイプの漂白剤です。塩素系漂白剤に比べて漂白力はやや弱いですが、その分安全性が高く、衣類や柔らかい素材にも比較的安心して使用することができます。
が少ないため、衣類や柔らかい素材にも比較的安心して使用することができます。
ポリエステルの洗濯機での洗い方
ただし「ドライ」表示がある場合は、洗濯コースを優しいモードにする
ポリエステルのつけ置きや手洗い方法
臭いを落とす場合は、酸素系漂白剤を溶かし1時間ほどつけ置きする
擦り洗いは毛玉の原因となる
ポリエステルの洗濯後の乾燥方法

ポリエステルの洗濯後の干し方
脱水が終わったら、長い時間洗濯機の中に入れっぱなしにせず速やかに干しましょう。ポリエステル素材は、型崩れしにくい素材なのでハンガーにかけて干しても大丈夫です。
ポリエステルの洗濯後の乾燥機の使い方と注意点
乾燥機にかける前に、事前に洗濯タグを確認しましょう。
![]() | 排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 |
![]() | タンブル乾燥禁止 |
乾燥機を使うことで、以下のリスクが発生する可能性があるため、ポリエステル素材を乾燥機で使用する際には注意しましょう。
- 縮み
- シワになる
ポリエステルは高温に弱い素材です。乾燥機は高温で短時間に衣類を乾燥させるため、適切な温度設定がされていない場合や、時間が長すぎる場合には、ポリエステルが縮んでしまったり、シワになることがあります。
完全に乾くまで乾燥機は使わず、半乾き状態で取り出しあとは自然乾燥させましょう。
ポリエステルのクリーニング方法と料金相場

ドライクリーニングが可能か、洗濯タグを確認しましょう。
![]() | 石油系溶剤によるドライクリーニング可能 |
![]() | ウェットクリーニング可能 |
![]() | ドライクリーニング禁止 |
クリーニング料金相場としては、以下の通りです。
シャツやブラウスなどのトップス | 200円~300円程度 |
ズボンやスカートなどのボトムス | 300円~400円程度 |
ジャケットやコートなどのアウターウェア | 400円~600円程度 |
ただし、特殊な素材やデザインの衣類、高級ブランド品などは追加料金がかかる場合があります。また、店舗やサービス内容によっても料金が異なることがありますので、具体的な料金を知りたい場合は、直接クリーニング店にお問い合わせいただくことをおすすめします。
クリーニング料金は品質や仕上がりにも関わる重要な要素ですので、安価な料金に惑わされず、信頼できるクリーニング店を選ぶようにしましょう。
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