梅雨の時期だけでなく、防犯、花粉や㏘2.5などの微粒子からも守ることができる部屋干し。そんな様々な理由から部屋干しする機会が増えた方も多いのではないでしょうか。
部屋干しには多くのメリットがありますが、それと引き替えに生乾きからくる嫌な臭い問題に悩まされることもありませんか。
今回は部屋干しには心強い扇風機、サーキュレーター、除湿器、エアコンなどのお助け家電をご紹介します。
部屋干しにおすすめの扇風機やサーキュレーターと使い方

部屋干しをするうえで干し方や干す場所など、乾きやすくする工夫の仕方はありますが、洗濯物の量や気候によっては限界があります。
そんな時におすすめなのが家電を上手に使うこと。ここでは扇風機やサーキュレーターの「風」の力で乾かす方法をご紹介します。
部屋干しにおすすめの扇風機やサーキュレーター
部屋干しにつきものである生乾き臭を撃退するにはいかに早く乾かせるかがカギになってきます。
外干しにはあって部屋干しにはない「風」ですが、扇風機やサーキュレーターを使うことで洗濯物に風が当たり、室内の空気を循環させることができるようになります。
そうすることで自然乾燥よりも早く乾かすことが可能になります。
部屋干しにおすすめの扇風機
- 風量を調整できる
- タイマーがある
- 首振り機能がある
部屋干しする際、あると便利なのがこの3つの機能です。扇風機の場合は部屋干しのみの使い方だけでなく、扇風機としての本来の使い方も考えている場合が多いため、基本的にこれらの条件はクリアできる商品が多いと思います。
あとは使用するお部屋の広さを考慮したり、寝ている間に使いたい場合は静音性などのプラスαの機能を検討するのも良いでしょう。
そして扇風機やサーキュレーターには大きく2種類のモーターが使用されていますのでこの違いもぜひ参考にしてみて下さい。
初期費用を抑えたい方や、部屋干し専用としてサブで使用する場合はACモーターでも十分ですが、長い目で見て性能やコスパを考えるとDCモーターがおすすめです。
ACモーター | 特徴 | DCモーター |
◎ お手頃価格 | 本体価格 | △ やや高め |
△ 3段階程度 | 風量調整 | ◎ 多段階で風を調節可能 |
△ 気になる場合もあり | 運転音 | ◎ 最大風量にしても気にならない |
△ ランニングコストはかかる | 電気代 | ◎ ACモーター扇風機の約10分の1 |
■タンスのゲン 扇風機【DCモーター】

省エネ・静音・高性能なDCモーター搭載。見た目は扇風機ですがサーキュレーターとしても使える逆回転や広範囲に風を届ける首振り機能付きです。
オールシーズン使えるので一年中出していてもお部屋に馴染むスタイリッシュさも嬉しいポイントです。
部屋干しにおすすめのサーキュレーター
サーキュレーターはそもそも扇風機とは違い人に風をあてて涼むのではなく、空気を循環させるものとして使います。そのため、直線的な風で遠くまで届くのが特徴です。
部屋干しや、エアコンと併用して部屋の室温を均一にしたり、空気を入れ換えたりするのが得意なので用途にあわせて扇風機とサーキュレーターを選ぶようにしましょう。
サーキュレーターを選ぶなら「風の強さ」や部屋の広さにあわせた「何畳対応か」は勿論ですが、首振りが上下なのか、左右なのか、360度なのかも確認しておきましょう。
上下はエアコンをと併用して空気の循環に向いていて、左右は洗濯物の部屋干し向き。360度はどちらにも対応できるのでこのあたりもチェックしておきましょう。
■ アイリスオーヤマ サーキュレーターアイ【DCモーター】

自動で上下左右の首振り機能付きで風量も5段階まで調整も可能。球面のスパイラルグリルが直進性能を高めより遠くに風を送ることができます。
コンパクトでハイパワーなのも魅力です。
部屋干しで扇風機やサーキュレーターの正しい位置
扇風機やサーキュレーターを部屋干し用に使う際、洗濯物全体に風が当たるようにしなければなりません。位置としては洗濯物の真下や斜め前に置くと効率良く乾かすことができます。
洗濯物は15cmほど間隔てを開けて、風でハンガーの位置がずれて洗濯物が偏らないようにしっかり固定しておくことも大事です。
部屋干しでサーキュレーターはつけっぱなしでOKか?
タイマー機能があると便利と紹介してきましたが、完全に乾かないまま運転が止まってしまうと結局生乾きになってしまっては意味がありません。
それぞれの洗濯するタイミングにもよりますが、寝ている夜の間につけっぱなしにしたい場合や、学校や仕事に行っている間につけっぱなしにしたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが、電気代と火事などの危険性。
まず電気代に関しては一日中(24時間)つけっぱなしにしていても約20円~30円程度なので経済的。扇風機でも同様のことが言えます。これらは洗濯乾燥機1回の使用の約半分のコストで運転ができることになります。
次に火事などの危険性ですが、使用期限内のサーキュレーターできちんとメンテナンスされているものでしたらその可能性は低いです。
しかし、コンセントのプラグに傷みがあったり、ホコリが溜まっていたり些細なことが原因で事故になる可能性もゼロではありません。
この点はご自身で確認をしっかりしたうえで使用するようにしましょう。
サーキュレーターで部屋干しが乾く時間や効果
洗濯物の量、気温、湿度にもよりますが半日程度かかります。サーキュレーターは風を効率的に洗濯物に当てて乾かしてくれますがやはり乾かす場所も重要です。
換気設備のあるお部屋や、風が通りやすい廊下やお部屋の中心など風の通り道となる場所を選ぶようにしましょう。
サーキュレーターや扇風機では部屋干しの臭いがする場合
部屋干しの嫌な臭いがする場合は、「湿度」に原因があるはずです。窓を開けたり、換気扇を使って換気をしましょう。
特に湿度が60%を超える場合は要注意です。サーキュレーターや扇風機の力では湿度の調整まではできませんので「エアコン」や「除湿機」を使いましょう。
湿度が高いと、洗濯物が乾かないだけでなく、部屋までカビや湿気臭くなってしまいます。
部屋干しをサーキュレーターだけで行う場合
洗濯物を乾かすのには「風」「湿度」「温度」の3つの要素が必要です。サーキュレーターで「風」の要素があっても前述のように湿度が高ければお部屋がジメジメとしてしまい乾きにくくなってしまいます。
そのためサーキュレーターだけで部屋干しを行う場合は、お部屋の「湿度」もあわせて確認しましょう。そんな時頼れるサーキュレーターと除湿機が一台になったおすすめ家電があります。
■アイリスオーヤマ サーキュレーター衣類乾燥除湿機5L IJDC-N50-B

これらの問題を解決してくれるのがサーキュレーターと衣類乾燥除湿機の一体型。
除湿機、サーキュレーターの単独運電も可能なのでオールシーズン使えます。自然乾燥に比べ乾燥時間を約6分の1に短縮できて部屋干しがずっと快適になるはずです。
部屋干しにおすすめの除湿器と使い方

次に部屋干しでの除湿機の効果やその使い方をご紹介します。
部屋干しにおすすめの除湿器と使い方
洗濯物は衣類に含まれている水分が空気中に蒸発することで乾くため、先程では扇風機やサーキュレーターの「風」で乾かす方法をご紹介してきました。
しかし洗濯物の水分が蒸発するにつれ今度は周辺の湿度が高くなり、扇風機やサーキュレーターだけではこの湿気までは回収することができません。
つまり「風」だけではカラッと乾かない場合があるため、効率的に乾かすには「湿度」調整ができる除湿機が必要ということになります。
除湿機は室内の湿気を取り除くための家電もありますが、ここではさらに送風機能が搭載されている「衣類乾燥除湿機」に限定してご紹介していきます。
最近ではこの送風機能が付いている家電が多くなっていますので除湿機と言えば衣類乾燥除湿機を指す場合も増えてきていますが、購入を検討される場合はよく確認をしておきましょう。
おすすめの除湿機のポイントは以下の3つです。
1. 1年中使えるハイブリッド方式
除湿機には内部にコンプレッサーを使用して湿った空気を冷やすコンプレッサー方式、フィルターとヒーターを搭載しているデシカント方式、それらを合わせたハイブリッド方式があります。
ハイブリッド方式はそれぞれの良いとこどりをしたタイプで、コンプレッサー方式の夏に電気代が安く温度上昇が少ない機能、デシカント方式の冬は温度上昇があり結露も防止できる機能を一台で使い分けることができます。
また、オールシーズン使用する場合なら電気代はハイブリッド方式がお得ですので、本体価格が高くても長期的に見ればコスパも良いためおすすめです。
2. キャスター付き
使用する時、しない時で置く位置が異なる場合はスムーズに移動させることができる持ち運びやすいタイプがおすすめです。
軽量モデルやハンドル付きもありますのでこのあたりもチェックしておきましょう。特に大型の除湿機は移動させるのが大変なのでキャスターの有無の確認は必須です。
3. 大容量のタンク
基本的な除湿機の仕組みは、空気中から取り除いた湿気が水となりタンクに溜まるようにできています。そのためタンクに溜まっていく水をどこかで捨てる作業が必要になります。
意外とこの作業が面倒なので大容量のタンクを採用したモデルであれば、それらの手間を軽減することができます。目安は3リットル以上のタンクであればその頻度は低めとされています。
部屋干しで除湿器の位置や使い方
洗濯物の量によってより効果的な使い方がありますので、使い分けるのがおすすめです。
除湿機と洗濯物の距離は40cmほど近づけて、風は「下」からあてましょう。
洗濯物は内側に短い衣類を干す「アーチ干し」にして除湿機の風は「横」からあてましょう。
部屋干しで除湿器を使う場合は窓開ける?
迷ってしまう方も多いと思いますが窓は閉めておくのが正解です。窓を開けることで外から湿気を含んだ新たな空気がどんどん部屋に入ってきてしまいます。
換気扇も同じことが言えますので換気扇もオフにしましょう。
密封度が高く、狭い部屋ほど除湿効果は大きいため、部屋干しする際はそのお部屋の扉やドアも閉めておくのもポイントです。
除湿器で部屋干しが乾く時間や効果
洗濯物の量にもよりますが4時間~6時間以内にはカラッと乾きます。やはりサーキュレーターや扇風機よりも早く乾かすことができます。
また、生乾きの原因である雑菌は湿度60%以上になると増殖しやすくなります。
そのため除湿機によって早い段階から適切な湿度(40~60%)を保つことができるため、サーキュレーターよりも雑菌の繁殖をおさえる効果があります。
部屋干しに除湿器とサーキュレーターどっちが良い?
洗濯物が乾くには「風」よりも「湿度」の方が重要であることが分かれば、おのずと除湿機に軍配が上がります。
そのため部屋干し目的でどちらかの購入を検討するのであれば、除湿機がおすすめです。エアコンと併用してよりスピーディーに快適にするためにはサーキュレーターや扇風機が役立ちます。
部屋干しで除湿器とサーキュレーターを使う場合の位置
除湿機とサーキュレーターを併用することで、洗濯物の水分を飛ばして乾いた空気を効率的に洗濯物に送ることができるのでおすすめの組み合わせです。
除湿機の適切な位置は低い位置、部屋の中央です。湿気は下に溜まるので棚の上に置いたりはしません。また吸気口・送風口を防いでしまうと空気の流れが妨げられてしまいます。
まんべんなく除湿できるように隅ではなく中央に設置しましょう。
更にサーキュレーターを併用する際は空気の流れを上手に作ることで効率良く除湿できるため、サーキュレーターは除湿機の送風口の対角におくことをおすすめします。
滞りがちな天井へ向けて回すことで空気が循環します。
部屋干しで除湿器とエアコンを使う場合の位置
除湿機は基本的にエアコンや空気清浄機など他の商品と併用運転は問題ありません。部屋干し目的で使用するなら衣類をできるだけエアコンに近い位置に干すと効果的です。
湿気は下に溜まるので、除湿機は洗濯物の真下や量が多い場合は真横に設置すると効率良く乾きます。これらが難しい場合はできるだけ洗濯物の近くに置くことを意識しましょう。
ただし、除湿機、エアコンの吹き出し口からの互いの風がぶつかり合わないよう除湿機の位置や向きを調節するようにして下さい。
部屋干しにおすすめのエアコンと使い方

最後に部屋干しでのエアコンの効果とその使い方をご紹介します。
部屋干しにおすすめのエアコン
湿度や温度を調整することができるエアコンも部屋干しに上手く取り入れると効果的です。
特に部屋干し向けの「衣類乾燥モード」が搭載されていれば、通常の除湿よりもパワフルな風で効率的に洗濯物の水分を飛ばし、その水分をエアコンが空気と一緒に回収するような仕組みになっているためおすすめです。
こちらのモードなら自動的に室内湿度に応じた風量で除湿しながら衣類を乾燥してくれるのでとても便利です。
部屋干しする際のエアコンの設定や使い方
部屋干し向きのモードがなければ「除湿(ドライ)モード」と思うのが一般的ですが、除湿機能を使うのは気温によって使い分けることをおすすめします。
除湿は室内の空気を冷やすことができるので冷房と似た機能になることでも認知されているのではないでしょうか。そのため夏場は冷房か除湿どっちが良いか迷っている方も多いはず。
冷房は室温を下げること、除湿は湿度を下げることをメインとしています。そのため、湿度が上がる部屋干しにおいては除湿がおすすめです。設定温度は27℃を目安にしましょう。
ただし、一部の最新モデルでは除湿機能が「弱冷房除湿」と「再燃除湿」など複数搭載されているものもあり選択することができます。
湿度が同じ場合だと、室内の温度が高い方が洗濯物が乾きやすいため再燃除湿の方が効率的に乾かすことができます。
しかし再燃除湿は冷やした空気を温め直すため、弱冷房除湿より電力を使って電気代がかかりやすくなってしまうデメリットもあるので注意しましょう。
そのため、秋~冬の気温が低い時期は、「暖房運転」がおすすめです。設定温度は20℃を目安にしましょう。そもそも空気を冷やして湿度を下げる除湿機能は、室温が低い状態で使用してもあまり効果的ではありません。
そのため、気温(室温)が低い季節は暖房運転の方が乾燥効率が上がってお部屋も温かいのでおすすめです。
夏は「除湿」がおすすめ。設定温度は27℃を目安にしましょう。扇風機やサーキュレーターを併用をするのも適しています。
冬は「暖房」がおすすめ。設定温度は20℃を目安にしましょう。暖房運転時、湿度が高いと感じたら除湿機を併用しましょう。
エアコンで部屋干しが乾く時間や効果
自然乾燥と比べ、半分以下の時間で乾燥することができます。
また扇風機やサーキュレーターよりも乾燥効率の高かった除湿機よりも、エアコンの方が約1時間ほど早く乾かすことができたというデータもあるほどエアコンは優秀です。
省エネエアコンであれば消費電力もおさえて短時間で乾かすことができるので、エアコンを使った部屋干しはとてもおすすめです。
部屋干しする際にエアコンのカビや臭いは悪影響あるか?
エアコンのフィルターやファンにカビが発生していると、送風時にカビの菌が一緒に排出されてしまう可能性があります。そうなると洗濯物にカビが移ったり、臭いの原因となってしまうことがあります。
それだけでなく、フィルターにホコリが溜まっているだけでも洗濯物を乾燥するのに余計なパワーが必要になり、運転効率が落ちて電気代が上がってしまうことにもなります。
部屋干しを行う前に、エアコンのフィルターが汚れていないかを確認しておくことをおすすめします。あわせて定期的なフィルターのお掃除をしておきましょう。
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