口紅やリップグロスがうっかり服に付いてしまった経験はありませんか?そんな時に限って白い服を着ていたり、お気に入りだったり。悲しいだけでなく目立ってしまう…という悲劇。
しかも口紅やリップはいつものお洗濯では落ちにくいためそのショックも大きいですよね。
ここではそんなお化粧品の中でもよくある口紅やリップグロスの落とし方を紹介していきます。
服に付いた口紅やリップやグロスが洗濯で落ちない理由

数ある化粧品の中でも口紅やリップやグロスが服に付いてしまったら、まず目がいくのがやはりその「色」ではないでしょうか。
口紅を選ぶときに重視している発色の良さががここでは目立つがゆえに悲しくなってしまいますよね。
しかしお洗濯においてはその色素を落とすイメージよりも、それ以外に含まれているワックスなどの油分を落とす方が重要になってきます。
もちろん厳密に言うと、口紅やリップやグロスはそれぞれ成分や役割は違いますが、これらが服についた時に共通するのがこの「油分」になります。
この油がいつものお洗濯では水を弾いてしまうため、洗浄成分が行きわたらず落ちない汚れとなってしまうわけです。
そのため油分をしっかり分解して落とすことができれば、これらの汚れはすっきり落とすことが可能になります。
服に付いた口紅の落とし方や洗濯方法

先述で説明した通り、口紅は特殊な汚れでもなく油溶性の汚れに分類されます。油には油で落とす方法が有効ですのでメイクと同様に「クレンジングオイル」で浮かせて落とす方法を紹介していきます。
洗う前にまず、洗濯表示を確認してご家庭で洗えることができる衣類かどうか確認をしましょう。以下のように桶に×のマークは洗濯できないのでクリーニング店に依頼して下さい。

「家庭での洗濯禁止」
■準備するもの
- クレンジングオイル
- 食器用中性洗剤
- 歯ブラシ
- タオル
■手順
口紅の付いた部分の下にタオルを敷いておきます。
クレンジングオイルと食器用中性洗剤(1:1)を塗布しましょう。この時、歯ブラシの背の部分を使ってしっかり生地に馴染ませることがポイントです。
お肌のメイク落としと同じくオイルで浮かせて落とすイメージで行いましょう。
軽くもみ洗いをします。生地同士でゴシゴシするのではなく、汚れている部分を指先でつまんで優しくもみ洗いをしましょう。
約40℃のお湯ですすぎます。油分を含む汚れはお湯の方が落ちやすく汚れも緩みやすいため、水よりもお湯の方ががおすすめです。
いつも通りお洗濯をすれば完了です。
服に付いたリップの落とし方や洗濯方法

最近では色付きリップのように口紅の役割を持つリップクリームもありますが、やはり口紅と比べると色付けよりも保湿目的で使用されているため、色素よりも油分やワックスが多く配合されています。
その主な成分は油脂(ホホバ油など)、鉱物油(ワセリンなど)、ミツロウなどのワックスです。リップクリームという名前ではありますが、いわば唇の乾燥を防ぐための軟膏です。
特にワセリンやミツロウなどのワックスのテクスチャーからも分かるように、その強いべたつきには粘着性もあり繊維に絡みつき落ちにくくなってしまいます。
これらには熱を与えると柔らかくなる性質を利用した煮洗いがおすすめです。
■準備するもの
- ステンレスや琺瑯鍋
- 菜箸
- 重曹又は粉末の洗濯洗剤
■手順
鍋に重曹と衣類を入れて火にかけます。沸騰してから重曹や洗剤、衣類を入れると熱湯が飛び散ったり吹きこぼれて危険ですので最初に入れておくことをおすすめします。
重曹は加熱するとアルカリ度が高くなるため、油を落とす力が強くなります。
沸騰したら弱火にして10分程度ぐつぐつ煮洗いしましょう。
リップクリームに含まれているワックスの成分の多くは融点が60℃前後ですので一度沸騰すればその後は火加減しながら一定の温度を保ちましょう。
菜箸などでかき回して油分が溶けだしていることを確認して下さい。
火を止め、すすぎます。火傷には十分気を付けながら水で水温を調整して下さい。40℃前後の手を付けられる程度のぬるま湯で油をよくもみ出しながらすすぎましょう。
洗濯機で脱水をするか、いつも通りの洗濯をすれば完了です。
服に付いたグロスの落とし方や洗濯方法

リップグロスには唇に「艶」や「光沢」を持たせる役割があります。無色のものからラメ入りや色付きなど艶やかな唇に仕上げることができるアイテムです。
そのため口紅やリップと比べ油分が多い事や、ゆるくて柔らかい質感が特徴的で服に付いてしまうとべっとりしてしまいます。
そんなグロスを落とす際には油の溶解力の高い溶剤を使用する方法がおすすめです。
今回はご家庭におそらく一つはある消毒用アルコール又は除光液で落とす方法を紹介します。ただし、これらの使用前には必ず目立たない場所で色落ちや生地に変化がないか確認してからにしましょう。
■準備するもの
- 消毒用アルコール又は除光液
- 衣類用中性洗剤
- コットン又は綿棒
- タオル
■手順
リップグロスの付いている部分を下にして、その下にタオルを敷きます。汚れを広げてしまわないように注意しましょう。
除光液などの溶剤をコットンに含ませて裏から叩きます。
タオルに汚れが移ったら、衣類用中性洗剤を塗布して優しくもみ洗いをしてください。
約40℃のお湯ですすぎましょう。
いつも通りお洗濯をすれば完了です。
服に付いた口紅の染み抜き方法

これらの方法を試して油分を落とせていて色素が残っている状態であれば、「酸素系漂白剤」が有効です。部分的な手ごわい汚れには直接液体の酸素系漂白剤を塗布する方法がおすすめです。
使用前には酸素系漂白剤の使用ができるかを確認しておきましょう。
■準備するもの
- 酸素系漂白剤
- 液体洗濯洗剤
- ゴム手袋
- 桶
■手順
口紅の付いている部分に酸素系漂白剤を直接塗布する。
桶に液体洗濯洗剤を溶かしておき、そこに漂白剤を塗布してある衣類を約30分程つけて置きます。漂白力を保つために液温は約40℃がおすすめです。
お湯ですすぎましょう。落ち具合を確認しながら状態に応じで液体洗剤を塗布してもみ洗いをするのもおすすめです。
いつも通りお洗濯すれば完了です。
外出先で口紅やリップが付いた時の応急処置

応急処置は状態を悪化させないために取る処置ですので、汚れを広げないように上から乾いたティッシュなどで油分を取る程度に留めておきましょう。
もし持ち合わせにメイク落としシートがあれば、口紅の付いた部分の下にティッシュを敷き、メイク落としシートで上から押さえておくと帰宅後の処理が楽になります。
服に付いた口紅・リップ・グロスのクリーニングと料金相場

自分でやってみたものの油で輪染みができてしまったり、色素が残ってしまったり、困った時はプロにお任せすることをおすすめします。
特にシミは時間が経つと落ちにくくなりますので早い段階でクリーニング店に相談しましょう。
ご家庭で落とす方法をこれまで紹介してきましたが、いつものお洗濯では落ちない口紅やグロスなどの油溶性の汚れはクリーニング店が得意とする汚れでもあります。
有機溶剤を使ったドライクリーニングをするだけで簡単に落ちることもあるかもしれません。
ただし染み抜きが必要な場合は、お店によってやり方も違えば技術にも差がでやすい分野ですので、信頼できるクリーニング店に依頼しましょう。
価格に関してもシミの程度によっても変わってくるため、お店に事前に確認をしておく必要があります。
通常のクリーニング代の工程に含まれる染み抜きで落ちれば無料の場合もありますし、有料の染み抜きとなる場合もあります。有料の場合は1,000円~5,000円程度と幅をみておきましょう。
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