大切なネクタイを守るためには、クリーニングによる定期的なメンテナンスが必要です。クリーニングに出す頻度や料金相場などを事前に知っておくと、クリーニングに出しやすくなり、ネクタイを長く愛用することができます。
ネクタイをクリーニングに出さないリスクと必要性
自宅での洗濯では型崩れリスクが大きい
ネクタイの素材によっては、自宅でも洗濯できるものもあります。しかし、ネクタイを洗濯機や手洗いすると、型崩れやシワのほかに、生地を傷めるなどキレイな状態が保てなくなる可能性があります。
ネクタイは、生地の縦方向に対して斜め45度で裁断するバイアス断ちをして、生地に伸縮性をもたせています。
伸縮性をもたせることによって結び目が作りやすくなり、緩みにくくなる一方、伸縮性が高いため、水を含んだときに型崩れを起こしやすくなります。
更に、ネクタイの内部には型崩れしないように芯地を入れているものがほとんどで、ポリエステルなどの洗える素材のネクタイでも芯地を使っているため、洗濯することで芯地が変形し、ヨレやシワ、型崩れが起きてしまう可能性があります。
ネクタイは一度型崩れすると元に戻すのが難しく、プロでもきれいに仕上げるのが難しいアイテムのひとつです。
ネクタイは頑固な汚れが多い
また、ネクタイは首回りの汗や皮脂汚れだけでなく、食べこぼしなどさまざまな汚れが付着し、自分でも知らないうちに汚れています。
シミは、様々な汚れが繊維に結合してしまっているので、通常のお手入れでは完全に除去することはできません。
シミ抜きは正しい知識と技術を必要とします。特にシルクは色落ちしやすくシミになりやすい繊細な素材なので、自分で対処しようとするとより汚れを拡大させてしまう恐れもあります。
ネクタイの多くは素材がデリケートである場合が多いため、自宅で洗うにはかなりリスクが高くなります。
クリーニング店ではネクタイに適した洗濯方法でキレイにしてくれるので、生地の傷みも少なく型崩れや毛羽立ちの心配もないため長く愛用することができます。
ネクタイの洗濯方法を間違えると取り返しの付かない事になる可能性もありますので、大切なネクタイは、クリーニングに出すのが安全で確実です。
高級ネクタイやブランド品のネクタイをクリーニングに出す場合は、技術にこだわりのある店舗を選びましょう。
ネクタイのクリーニング方法

ネクタイの水洗いやウェットクリーニング
ウエットクリーニングは、家庭では水洗いできないドライマークの付いた衣類を、水を使って洗浄するクリーニング方法です。
ドライクリーニングでは落としきれない、汗などの水溶性の汚れやシミがついたネクタイは、ウエットクリーニングが大きな効果を発揮します。
水洗いが不可となっているネクタイの、水溶性の汚れをしっかり落としたいという時に、ウエットクリーニングは最適です。
ウエットクリーニングを行っているクリーニング店は、専用の洗剤や機材、技術が必要になるため多くありません。
洗う人の技術力によっても仕上がりに違いが出てしまうため、信頼できるクリーニング店に持ち込んで相談するようにしましょう。
ネクタイのドライクリーニング
ドライクリーニングとは、ドライ溶剤と呼ばれる石油系の有機溶剤を使って汚れを落とすクリーニング方法です。
ドライクリーニングは家庭では落とせない汚れ、扱えない衣類に特化した技法で、衣類を水に濡らすことなく仕上げるため、素材へのダメージが最小限で済むのが特徴です。
しかし、ドライクリーニングは油汚れに強い一方で、水溶性の汚れを落とす力はほとんどありません。汗を吸いやすいネクタイは、ドライクリーニング数回に1回程度、ウエットクリーニングを挟むと良いでしょう。
大切なネクタイほど、素材や汚れに合ったクリーニング方法を選ぶことが重要です。迷ったらお店に相談し、最適な洗い方でクリーニングしてもらうようにしましょう。
ネクタイのクリーニング料金相場

ネクタイクリーニングの料金は店舗によって異なりますが、相場は350~600円程度です。
クリーニング作業を丁寧に行う必要があるため、高級ネクタイや繊細な素材は1,500〜2,500円程度と料金は高くなりますが、その分破損や風合いの低下リスクは抑えることができます。
お店によってはシミ抜きや汗抜きなどの追加料金が発生する場合もありますので、クリーニングに出す前に、そのお店の料金形態を確認しておくと安心です。
また、汚れやすいネクタイは撥水加工を施すことをおすすめします。料金は300円〜500円程度で、食べこぼしや雨による汚れの付着を防ぎ、きれいな状態が長持ちします。
ネクタイのクリーニング日数の目安

店舗型クリーニング店と宅配クリーニングでは、クリーニングにかかる日数が異なります。
店舗型クリーニング店を利用した場合、仕上がりまでの日数は2日~7日程度です。即日仕上げに対応している店舗であれば、当日中に仕上がることもあります。
宅配型のクリーニングでは、集配の日数もかかるため7日〜10日程度かかります。どちらも店舗によって仕上がりまでの日数は異なるので、依頼する前に確認しておくようにしましょう。
ネクタイのおすすめクリーニング頻度やタイミング

ネクタイのクリーニングは、基本的に3ヶ月に1回を目安に出すようにすると良いでしょう。使用頻度が少ないネクタイの場合は、半年に1回程度を目安に考えておきましょう。
ネクタイはとても繊細な素材と作りになっているので、頻繁にクリーニングをしてしまうと、かえって生地を傷めてしまうことになりますので注意しましょう。
冠婚葬祭用のネクタイは、1回使用したらクリーニングに出すことをおすすめします。
特別な日に着用する冠婚葬祭用のネクタイは、一度しまってしまうとしばらくの間着用しません。
1回の使用でも汚れは付着しているため、汚れがある状態でしまいこんでしまうと、シミやカビが発生して使えなくなってしまう可能性があります。
着用時間は短くても長期間使用しない場合には、クリーニングに出してキレイにしてから保管するようにしましょう。
使用頻度にかかわらず、シミなど目立つ汚れが付着したときは早めにクリーニングに出すようにしましょう。シミが付着してから時間が経過するにつれ、プロでも落とすのが難しくなります。
落ちない汚れになる前にクリーニングに出すことが大切です。
定期的にクリーニングすることで、ネクタイを清潔に保ち、寿命を伸ばすことに繋がります。季節によって使用しなくなるデザインや生地の場合は、他の衣類と同様に衣替えのタイミングでクリーニングに出すのもおすすめです。
投稿 ネクタイのクリーニング方法と料金相場や日数の目安 は coromoé に最初に表示されました。