ネクタイにカビが生えることはそれほど珍しいことではありません。ネクタイは素材や織り方が繊細で気軽に洗うことができないため、ネクタイにカビが生えてしまうと非常に厄介です。
今回はネクタイについたカビの落とし方や、防止対策などについてまとめてみましたので、ぜひ参考にして下さい。大切なネクタイをカビから守り、長く愛用しましょう。
ネクタイのカビの落とし方
ネクタイに付いたカビが少しなら、まずは乾いた布などでカビを叩き落としてみましょう。屋外で行うのが良いですが、それが無理なら十分に換気しながら行いましょう。
エタノールでの落とし方
ネクタイに生えているカビが白い物なら、エタノールで落とすことが可能です。
消毒用エタノールをネクタイの裏側の目立たないところに付けて、白いタオルを押し当て色落ちしないかチェックしましょう。色がついてしまったら自分で洗うのはあきらめてクリーニングに出しましょう。
用意する物
- 消毒用エタノール
- 白いタオル
- ハンガー
手順
1.タオルにエタノールを吹きかけて、カビの生えているところを優しくタオルを押し当てるようにして除去していきます。
強く拭き取ると、カビの胞子が舞い上がり、繊維の奥まで入り込んでしまいます。また、ゴシゴシ擦るとネクタイの繊維を傷めてしまいますので注意しましょう。
2.カビが綺麗になったらハンガーにかけ、風通しの良い日陰でしっかりと乾かします。
手洗い方法
ネクタイを自宅で洗濯する際には、洗濯表示を必ず確認しましょう。
ポリエステル素材のネクタイは自宅で洗濯可能なものが多いですが、シルクなどのデリケートな繊維が使われているものは自宅で洗濯することはできません。
用意する物
- おしゃれ着用洗剤
- 洗面器やバケツなどの容器
- ティッシュ
- タオル
- アイロン
- ハンガー
手順
1.まずはネクタイに付着したカビを、湿らせたティッシュで摘み取りましょう。
2.ある程度カビを落としたら、洗面器やバケツなどの容器に40℃程度のぬるま湯とおしゃれ着用洗剤を入れよく溶かします。
3.洗浄液の中にネクタイを入れて、5分程つけ置きします。
4,つけ置き後、洗浄液の中でゆらゆらと揺らし、ネクタイに付いているカビを落とします。※強くこすったり揉んだりしてしまうとネクタイに強い負荷がかかり、型崩れや毛羽立ちの原因になりますので、優しく扱いましょう。
5.カビが落ちたら水を取り替えて、同じように水の中で揺らして洗剤をすすぎます。すすぎは水を交換しながら何回か行い、洗剤をしっかり洗い流しましょう。
6.ネクタイをすすいだ後は、乾いたタオルにネクタイを挟んで、優しく押して水分をタオルに吸収させましょう。
7.水分が拭き取れたらネクタイをハンガーにかけ、風通しの良い場所で陰干ししっかり乾燥させます。表面が乾いても芯地が乾ききってない場合がありますので、芯地が乾いているかを確認してから取り込みましょう。
8.ネクタイが乾いたら、アイロンでシワを伸ばして仕上げます。
アイロンを低温~中温程度に温め、スチーム設定にします。当て布をして、ネクタイの裏側からアイロンをかけます。ネクタイからアイロンを1cmほど浮かした状態で、スチームを当てながらシワを伸ばしていきます。
表側も同じようにアイロンがけを行い、少しずつシワを伸ばしていきましょう。
ネクタイのカビのクリーニングと料金相場

ネクタイのクリーニング料金は店によって異なります。
基本的な料金相場は300~500円程度で、シルクなどの繊細な素材の場合はクリーニング作業を丁寧に行う必要があるため、1,500〜2,500円程度と料金は高くなりがちです。
では、ネクタイについたカビのクリーニング料金はどのくらいするのでしょうか。
ネクタイのカビ取りは通常のクリーニング代に、カビ取り料金が別途かかってくるお店が多いです。
ネクタイに生えたカビの大きさや種類にもよりますが、カビ取りの料金相場は800円~2,000円前後になり、通常のクリーニング料金の倍程かかると思っておいた方が良いでしょう。
ネクタイのカビ取りは非常に手間がかかる作業で、頑固にこびりついている場合や、広範囲のカビの場合はさらに多くの料金がかかることもあります。
白カビは比較的簡単にきれいになりますが、根をはった黒カビは難しく、落ちないという結果になることもあります。カビは時間が立つほど生地に定着して落ちにくくなるので、カビを見つけたらすぐにクリーニングに出すことが大切です。
事前に相談でき、丁寧に対応してくれるクリーニンング店にお願いしましょう。
ネクタイの収納保管でカビの防止対策

カビはエサとなる汚れがあって、湿度が高い場所ならどこでも繁殖します。ネクタイにカビが発生しないよう、普段から予防することが大切です。
着用後は干してからしまう
ネクタイの着用後は汗などの水分が含まれているため、湿気によりカビが発生しやすい状況です。着用後はそのまま収納するのではなく、風通しの良い場所に干すなどして湿気をしっかり除去してから収納しましょう。
保管場所の風通しを良くする
カビはジメジメした環境が大好きです。タンスやクローゼットは湿気がこもりやすいため、風が流れないと湿気がとどまってカビが生えやすくなりますので、定期的にタンスやクローゼットの扉を開けて、換気を行うようにしましょう。
他の衣類などとぎゅうぎゅうに詰めるのではなく、できるだけネクタイ同士の間隔を開け、余裕を持って収納することも大切です。また、除湿剤を置いておくのも効果的です。
汚れを落としてから保管する
汚れや皮脂が付着したまま保管してしまうと、それらを餌にしてカビが繁殖してしまいます。頻繁に使わないネクタイは、汚れのない状態で保管しましょう。
また、ネクタイをしまったままにせず、こまめに取り出して干し、保管場所に風を通すようにしましょう。
撥水加工を施す
カビ取りをして綺麗になったネクタイには、撥水加工を施すことをおすすめします。
汗や皮脂、食べカスなどの汚れはカビの大好物です。パッと見では気が付かないような小さな汚れでもカビのエサとなり、カビの成長を助けてしまいます。ネクタイに撥水加工を施すことで、汚れを防いでくれるのでカビの発生も抑えることができます。
洗濯後はもちろんですが、ネクタイを購入してすぐに撥水加工を施しておくと、汚れの防止になるのでおすすめです。
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