卵はご家庭でもっとも食べる機会の多い食材ではないでしょうか。卵焼きやオムレツ、またお菓子つくりなどの調理過程で、割ったり混ぜたりしている最中に、気を付けていても衣類に付いてしまうこともあります。
汚れてしまった衣類をそのまま放置してしまうと、カビや変色の原因になってしまいます。正しいシミ抜き方法を覚えておけば、いざというときもあわてずに対処できるので、ぜひ参考にしてください。
卵や卵白の成分とシミが取れない理由
卵は動物性タンパク質です。
この動物性タンパク質は、熱を加えると固まる性質を持っていて、一度固まってしまうと繊維の奥深くまで染み込んでいってしまい、どんどん落ちにくくなってしまいます。
汚れが残っている状態でアイロンや乾燥機などの熱を加えてしまうと、タンパク質が固着してしまい、落とすのが困難になってしまいますので注意が必要です。
さらに、卵は栄養価がとても高いため、このタンパク質汚れを放置すると、雑菌や微生物が繁殖してしまい、衣類の虫食いや臭いの原因にもなります。
卵のシミが服についてしまった時は、とにかく早く落とすことが大切です。
卵や卵白の染み抜き方法
卵や卵白が付いてできたシミの染み抜きを始める前に、必ず洗濯表示を確認して下さい。
桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
手洗い表示の場合は手洗いで、家庭での洗濯禁止の場合はクリーニングに依頼して下さい。
卵や卵白の染み抜きに必要な物
- 中性洗剤
- 歯ブラシ
- 40℃以下のぬるま湯
卵や卵白の染み抜き手順
- 卵が付いたらすぐに水洗いする
- シミの部分に中性洗剤をかける
- 歯ブラシでシミ部分を優しくトントンと叩く
- 40℃以下のぬるま湯ですすぎを行う
- シミが落ちていれば、いつも通りの洗濯を行う
タンパク質はお湯で固まってしまう性質がありるで、40℃以下のぬるま湯で洗うようにしましょう。
ゴシゴシ擦ってしまうと衣類の繊維を傷めてしまいます。また、汚れが繊維の奥に入り込んでしまい、落とすのが困難になってしまうので、かならず優しく洗うようにしましょう。
時間が経った卵や卵白のシミの落とし方
時間がたって乾いてしまった卵のシミは、なかなか落ちないシミになってしまいます。これは、卵に含まれているタンパク質が原因で、タンパク質は乾いてしまうと落ちにくくなる性質があります。
三角は塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能 | |
三角に斜め線2本は酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止 | |
三角に×は塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
漂白剤を使用可能か、どのタイプの漂白剤ならOKかを、必ず洗濯表示を確認した上で進めて下さい。
用意する物
- 粉末酵素入り洗濯洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- 重曹
- 小皿などの容器
- 歯ブラシ
- タオル
手順
- 洗剤・漂白剤・重曹を1:1:1の割合で混ぜ合わせる
- シミの裏側にタオルをあて、混ぜ合わせた洗剤を塗る
- トントンと軽く叩きながら、生地に溶剤を馴染ませる
- 水またはぬるま湯ですすぎを行う
- シミが残っている場合は再度洗剤を塗り、10分程度放置
- シミが落ちていれば、いつも通りの洗濯を行う
アルカリ性はタンパク質を溶かす性質があるため、ウールやシルクなどの動物性の素材は痛めてしまう可能性があるので注意しましょう。
外出先での卵や卵白のシミの応急処置
シミは少しでも早い処置が肝心です。正しい方法で応急処置をすることによって、帰宅後の洗濯でシミを落としやすくすることが出来ますので覚えておきましょう。
- 固形物はティッシュや紙ナプキンなどで取り除く
- ティッシュで、シミの水分を十分に吸い取る
- シミの裏側に乾いたティッシュをあて、濡らしたティッシュでシミ部分を軽く叩く
- 乾いたティッシュなどで水分をしっかり吸い取る
裏側に置いた乾いたティッシュに、表から優しく叩きシミを移していく感じで行って下さい。
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