カーテンは部屋の印象を大きく左右する重要な要素ですが、意外と見落とされがちなのがそのお手入れです。
特に、タバコを吸う家庭では、ヤニの汚れがカーテンに蓄積し、見た目だけでなく空気の質も悪化させてしまいます。
この記事では、カーテン洗濯のプロが教える、シンプルで効果的な洗濯方法とヤニ汚れ除去の秘訣をご紹介。
初心者でも簡単にできる洗濯のコツを押さえて、カーテンをいつも清潔に保ちましょう。
カーテンの洗濯の注意点やリスク
- 縮む
- 伸び
- 色落ち・色移り
- シワ
縮む
縮むリスクについてですが、天然素材のカーテン、特に綿やリネンは、水に浸かると繊維が収縮し、カーテン全体が縮むことがあります。
伸び
合成繊維のカーテン、特にポリエステル製のものは、水や熱によって繊維が伸びやすく、洗濯後に形が崩れることがあります。
また、強く脱水をかけすぎた際もカーテンが元の長さよりも伸びてしまうことがあります。
色落ち・色移り
色落ちや色移りも大きな問題です。
特に明るい色やプリントされたカーテンは、水や洗剤に反応して色が落ちやすく、他の衣類やカーテンに色が移る可能性があります。
そのため、カーテンを洗濯する際は、カーテン単体で洗濯することをおすすめします。
シワ
リネンやシルクなどの天然素材や特定の合成繊維製のカーテンは、洗濯によってシワが寄りやすく、アイロンがけが必要になることが多いです。
また、カーテンを洗濯する際は、必ず洗濯タグを事前に確認しましょう。
洗濯タグには、そのカーテンを安全に洗濯するための指示が書かれています。
例えば、水温の指定、手洗いのみ、ドライクリーニングのみ、アイロン使用の可否など、カーテンの素材や構造に適した洗濯方法が記されています。
![]() | 桶に30は液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる |
![]() | 桶に30下に横棒1本は液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる |
![]() | 桶に30下に横棒2本は液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる |
![]() | 桶に手は40℃を限度に手洗い可能 |
![]() | 桶に×は家庭での洗濯禁止 |
洗濯タグがない、または読めない場合は、特に注意が必要です。
この場合、カーテンの素材を考慮し、最も安全と思われる洗濯方法を選択するか、プロのクリーニングサービスを利用することをおすすめします。
天然素材のカーテンは縮んだり色落ちしたりするリスクが高いため、冷水での優しい手洗いを選ぶか、専門のクリーニング店に頼む方が安全です。
一方で、合成繊維のカーテンの場合、一般的には洗濯機での洗濯が可能ですが、低温で優しいサイクルを選ぶことが重要です。
カーテンの洗濯タグを確認し、適切な洗濯方法を選ぶことで、カーテンを長持ちさせ、見た目や機能を保持することができます。
カーテンの洗濯方法

カーテンは私たちの部屋の美しさを引き立てるだけでなく、日々の生活の質を高める役割も担っています。
しかし、その重要な役割にもかかわらず、カーテンの適切な洗濯方法については意外と知られていないものです。
日常生活で蓄積されるホコリや汚れ、そしてタバコのヤニなどは、カーテンの美しさを損ねるだけでなく、室内の空気質にも影響を与えます。
そこで、カーテンを洗濯する際におすすめの洗剤をご紹介します。
カーテンの洗濯におすすめの洗剤
カーテンの洗濯には「中性洗剤」や「おしゃれ着洗剤」がおすすめ。
![]() | ■アタック 濃縮タイプの中性洗剤。 少ない量でも、カーテンに付いた臭いや汚れを しっかり落とせます。 また、コンパクトな容器でスッキリ収納。 |
![]() | ■アクロン おしゃれ着洗剤おアクロンは、お洗濯による 「シワ・ヨレ」「型くずれ」「縮み」「色あせ」「毛玉予防」を ケアしながらやさしく洗います。 |
カーテンの洗濯で重りやフックは外すか外さないか?
カーテンの洗濯を行う際には、重りやフックなどの金属部分は外すことが推奨されます。
これにはいくつかの理由があります。
洗濯機の保護
金属部分が洗濯機内で動き回ることで、洗濯機のドラムや他の部品に傷をつける可能性があります。
特に、ドラム式洗濯機を使用する場合、金属部分が内部に激しく当たることでダメージを与える恐れがあります。
カーテン生地の保護
重りやフックが付いたまま洗濯すると、これらがカーテン生地に摩擦や引っ掛かりを引き起こし、破れや穴、生地の損傷の原因となることがあります。
洗浄効果の向上
金属部分を取り外すことで、カーテン全体が洗濯機内で均等に動きやすくなり、洗浄効果が向上します。
また、重りやフックがなければ、カーテンが洗濯機内でより自由に展開し、洗剤や水が生地の隅々まで行き渡りやすくなります。
ただし、カーテンの重りやフックを取り外す際には、その方法に注意する必要があります。
特に、取り外しに特殊な方法が必要なカーテンもあるため、事前に取り扱い説明書を確認するか、専門家に相談することが重要です。
取り外した後は、再度取り付ける際のことを考え、小さな部品は安全な場所に保管しておきましょう。
カーテンの洗濯は一度に何枚まで?一気に両方もありか?
カーテンの洗濯においては、一度に洗うカーテンの枚数にも注意が必要です。
理想的には、一度に洗濯するカーテンの枚数は1枚から2枚が推奨されます。
その理由として、
洗浄効果の確保
カーテンが洗濯機内で均等に展開し、洗剤や水が生地の隅々まで行き渡るためには、適度な空間が必要です。
多くのカーテンを一度に詰め込むと、洗浄効果が低下し、汚れが完全に落ちない可能性があります。
洗濯機への負担軽減
洗濯機の過負荷を防ぐためにも、カーテンの枚数を制限することが重要です。
特に大きいサイズのカーテンや重い生地のカーテンを洗濯する場合、洗濯機にかかる負担が増大するため、枚数を控えめにすることが望ましいです。
小さめのカーテンであれば、両方を同時に洗うことも可能ですが、大きいカーテンや重い素材の場合は、1枚ずつ洗濯することをお勧めします。
また、色移りのリスクを考慮し、色の異なるカーテンを同時に洗うのは避けた方が良いでしょう。
カーテンの洗濯の際の折り方や畳み方
カーテンが洗濯中に受ける摩擦や引っかかりを最小限に抑え、シワや損傷を防ぐためにカーテンを洗濯する際の折り方や畳み方には特に注意が必要です。
そこで、洗濯前に以下を実践してください。
蛇腹に折る
カーテンを折り目に沿って折り畳むことで、洗濯中の絡まりと型崩れを防ぎ、均等に洗浄できます。
適切なサイズの洗濯ネットを使用する
カーテンが洗濯ネットの中で動かないサイズのネットを選ぶことが重要です。
これは、カーテンが洗濯中に洗濯機内で激しく動き回り、他の衣類や洗濯機自体にダメージを与えるのを防ぐためです。
また、洗濯ネットを使用することで、カーテンの生地を保護し、摩擦や引っかかりによる損傷を防ぎます。
これらのステップにより、カーテンの洗濯時に生じる損傷のリスクを最小限に抑え、カーテンを安全に、かつ効果的に洗濯することが可能になります。
カーテンの洗濯機での洗い方と設定やコース
- 中性洗剤またはおしゃれ着洗剤
- 洗濯ネット
タグの表記内容を確認して、使用する洗剤や温度などを確認しましょう。
汚れがひどい場合は、汚れが表になるように入れる
長時間の脱水は、型崩れやシワの原因となるため注意
濡れたまま吊るすことで、自重で全体のシワが伸び整えられます
カーテンのお風呂でのつけ置き洗いのやり方
- 洗濯洗剤
- 浴槽
- 40~50度程度のお湯
汚れが落ちていなければ、この時に軽く擦り洗いする
カーテンのタバコのヤニ汚れや黄ばみの落とし方
カーテンに付着したタバコのヤニ汚れや黄ばみは、見た目にも悪影響を及ぼし、部屋の印象を大きく下げることがあります。
これらの汚れを効果的に落とす方法を紹介します。
- 粉末の酸素系漂白剤
- 浴槽
- 50~60度程度のお湯
通常の洗濯で落ちないカーテンの臭いの取り方
カーテンは日常生活のさまざまな臭いを吸収しやすく、特に新品の化学的な臭い、石油製品の臭い、タバコの煙、ペットの臭い(マーキング)、焼肉などの食べ物の臭いが染み付くことがあります。
これらの臭いは通常の洗濯だけでは完全には取り除けないことが多いので、以下のような特別な対処が必要です。
漂白剤でつけ置き洗いする
漂白剤でのつけ置き洗いは、特にタバコのヤニやペットの臭いなど、頑固な臭いに対して効果的です。
使用する際は、カーテンの素材に合わせて塩素系漂白剤か酸素系漂白剤を選びます。
塩素系漂白剤は白いカーテンに適していますが、色付きのカーテンでは色落ちのリスクがあるため、酸素系漂白剤が推奨されます。
漂白剤を使うことで、臭いの原因となるバクテリアや汚れが分解され、臭いが軽減されます。
市販の消臭スプレーを使う
市販の消臭スプレーは、手軽に使用でき、日常的な臭い対策に適しています。
特に、料理の臭いや軽度のタバコの臭いなどに効果的です。
消臭スプレーを選ぶ際は、カーテンの素材を損なわない、生地に安全な製品を選びましょう。
使用方法は簡単で、カーテン全体に均等にスプレーし、自然乾燥させます。
消臭スプレーは、臭いの分子を中和する成分を含んでいるため、臭いを効果的に除去します。
ですが、消臭スプレーはあくまでも応急処置として使用するため、定期的な洗濯をおすすめします。
カーテンに付いた花粉の洗濯方法
- 掃除機
- 中性洗剤
- 柔軟剤
- 洗濯ネット
汚れがひどい場合は、汚れが表になるように入れる
長時間の脱水は、型崩れやシワの原因となるため注意。
柔軟剤を入れることで静電気を抑えて花粉を吸い寄せないようにできます。
濡れたまま吊るすことで、自重で全体のシワが伸び整えられます
カーテンの干し方や乾燥機の使い方

冬は室内の空気が乾燥しているため、部屋干しが効果的です。
室内で干す場合は、エアコンや暖房を利用して乾燥を促進することができますが、カーテンが暖房器具に直接触れないように注意しましょう。
干し方
洗濯が終わったらすぐに取り出す
洗濯後、カーテンはできるだけ早く洗濯機から取り出すことが重要です。
これは、カーテンが洗濯機内で長時間放置されると、シワがつきやすくなるので、速やかに取り出して干すことで、シワの発生を最小限に抑えることができます。
カーテンレールに干す
カーテンをそのままカーテンレールに掛けて干す方法は、カーテンが自然な形で乾燥し、シワが防げて効果的です。
ですが、この方法を選ぶ場合は、カーテンが完全に乾燥するまで窓を開けておき、室内の空気の流れを良くしておくことが大切です。
物干し竿に干す
物干し竿を使用してカーテンを干す場合、できれば2本の物干し竿を使ってカーテンがM字になるように干すことが望ましいです。
M字に干すと、カーテンの中央部分が下に垂れ、両端が上に上がる形になります。
この方法は、カーテン全体に空気が行き渡りやすくなり、乾燥を効果的に行うことができます。
これらの方法でカーテンを干すことで、シワの少ない、見た目が美しいカーテンを維持することが可能です。
また、適切な干し方はカーテンの寿命を延ばし、清潔で快適な室内環境を保つのにも役立ちます。
乾燥機の使い方
カーテンを乾燥機で乾燥させる際には注意が必要です。
カーテンの素材や構造によっては、乾燥機の使用が推奨されないことが多いので、以下に乾燥機の使用に関するポイントを説明します。
基本的には乾燥機を使用しない
多くのカーテンは乾燥機に適していないため、基本的には使用を避けるのが良いでしょう。
主な理由は、高温による縮みのリスクがあるためです。カーテンの素材によっては、乾燥機の熱で縮んだり、形が崩れたりする可能性があります。
乾燥機使用可な場合
カーテンの洗濯タグに乾燥機使用が許可されている場合のみ、乾燥機を使用することを考慮します。
ただし、その際には低温設定を選び、カーテンを完全に乾燥させず、半乾きの状態で取り出すことが重要です。
半乾きの状態で取り出すと、カーテンの残りの湿気が自然乾燥する過程で、生地にシワが少なくなるというメリットがあります。
また、完全に乾燥させるよりも生地への負担を減らすことができ、カーテンの寿命を延ばす効果が期待できます。
カーテンのシワ取りとアイロンの掛け方

アイロン掛けが出来るかどうか判断するために、3つの方法があります。
アイロンをかける前の確認
①洗濯タグを確認する
カーテンのシワを取るために、アイロンがけする際は、まず洗濯タグを確認します。
以下がアイロンの表記です。
![]() | アイロンに点が1つは温度110℃を限度としてスチーム無しでアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに点が2つは温度150℃を限度としてアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに点が2つは温度200℃を限度としてアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに×はアイロンがけ禁止 |
②オーダーメイドカーテンはアイロンを避ける
オーダーメイドカーテンは、その特殊な素材やデザインにより高価であるため、アイロンの使用には慎重になることが推奨されます。
たとえ洗濯タグにアイロン使用が可能と記されていても、オーダーカーテンの高い価値と繊細さを考慮すると、アイロンによる損傷のリスクを避けるためにアイロンは使わない方が無難です。
その代わり、専門のクリーニング店に依頼することで、カーテンを安全かつ綺麗に仕上げてもらうことが可能です。
自宅でケアを行う場合には、カーテンの素材に合わせて穏やかな洗濯モードを選び、低温での乾燥を心掛けましょう。
また、アイロンを使う際には低温設定を使用し、生地を保護するために当て布を使用するなどの注意が必要です。
オーダーメイドカーテンの美しさと機能性を長期間維持するためには、これらの適切なケア方法が不可欠です。
③購入したショップに確認する
ハンドメイドのカーテンや特殊な雑貨カーテンの場合、一般的な市販カーテンとは異なり、洗濯タグに洗濯方法やアイロン掛けに関する明確な指示が記載されていないことがあります。
このようなカーテンでは、洗濯やアイロン掛けに関する不明点が生じた際には、洗濯やアイロン掛けに失敗しないよう、安全策として購入したショップに事前に確認することが重要です。
カーテンのタイプ別アイロン掛け方
ドレープカーテン(ポリエステル)
一般的な波打った形のカーテンです。
基本的には低温で行う
レースカーテン
アイロンの当て方は、ドレープカーテンと同じですが、厚みのある当て布を使うことをおすすめします。
アイロンの温度は低温で行い、優しく当ててください。
天然素材のカーテン
天然素材のカーテンは、ふんわりと柔らかい印象を与える一方で、シワができやすいといったデメリットがあります。
また、アイロンの熱に弱い素材もあるので洗濯タグを確認して、低温で当てていきましょう。
シワが取れずらい時は、シワ部分を軽く霧吹きで濡らして干すことで改善することがあります。
カーテンのクリーニング料金相場と日数など期間

カーテンのクリーニングに関する料金相場、所要日数、およびその他の注意点は、カーテンの種類や加工、汚れの状態によって大きく異なります。
特に高級カーテン、オーダーメイドカーテン、学校などの大規模施設のカーテン、特殊な加工を施したカーテンなどの場合、以下のポイントが重要になります。
料金相場
高級またはオーダーメイドカーテン、ドレープカーテン、防炎加工やプリーツ加工が施されたカーテンのクリーニング料金は、一般的なカーテンよりも高くなる傾向があります。
特殊な汚れ(カビ取り、シワ取り、染み抜きなど)の処理が必要な場合、追加料金が発生することが一般的です。
所要日数と期間
クリーニングの所要日数は、カーテンの素材や汚れの状態、クリーニング店のスケジュールによって異なります。
特殊加工や汚れがある場合は、通常のカーテンよりも長い時間がかかる可能性がありますが、一般的には数日から2週間程度を見込むことが多いででしょう。
カーテンのクリーニングの必要性は、使用環境やカーテンの種類によって異なりますが、通常は年に1~2回のクリーニングが推奨されます。
クリーニングに出す際は、紛失防止のため事前にフックなどの金属部品を取り外しておきましょう。
不明な点がある場合は、クリーニング店に相談し、カーテンの状態を保ちながら適切にクリーニングを行うことが望ましいです。
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