オーガンジーは、その透明感と繊細な質感で魅力的な素材ですが、この美しい生地は特別なケアが必要です。
多くの人がオーガンジーの洗濯やアイロン掛けに不安を感じるかもしれません。
しかし、正しい方法を知れば思いのほか簡単にお手入れできます。
これから、プロが実践するオーガンジーの洗濯方法とアイロンの掛け方をご紹介。
オーガンジー製品を長く美しく保つために、各ステップを詳細に解説していきますので、ぜひこの機会にオーガンジーのお手入れ方法をマスターしましょう。
オーガンジーとは
オーガンジーは、特定の素材を指すのではなく、特定の方法で加工された生地を指します。
オーガンジーの素材は、シルク、ナイロン、ポリエステルなどの繊維を使用して薄く、透明感のある織りで作られ、特徴は軽さとパリッとした感じです。
独特の透けるような見た目と構造なので、フォーマルウェアや胸元につけるコサージュなど、エレガントな外観が求められる用途に広く用いられています。
他にも、ウェディングドレス、イブニングドレス、カーテン、バレエの衣装などの装飾的な目的で使用されます。
オーガンジーの生地はとても繊細であるため、取り扱いには特に注意が必要です。
オーガンジーに似た透け感のある素材
チュール
- 特徴: メッシュ状の織りで作られ、非常に軽く、体積を持つ。
- 用途: バレエのチュチュやウェディングドレスのアンダースカートなどに使用される。
ジョーゼット
- 特徴: 軽量で流れるようなドレープ性があり、やや透け感がある。
- 用途: ブラウスやドレスなどの衣類によく用いられる。
シフォン
- 特徴: 軽くて透明感があり、エレガントなドレープが特徴。
- 用途: イブニングドレスやスカーフなどに使用される。
レース
- 特徴: 模様が入った装飾的な織りの生地で、透け感があり繊細。
- 用途: ドレスの装飾、ランジェリー、カーテンなどに使用。
ボイル
- 特徴: 軽量で透明感のある平織りの生地。
- 用途: サマードレスやカーテンなどに適している。
オーガンジーの洗濯での注意点
オーガンジーの洗濯には、以下の点を守ることが重要です。
手洗いをする
オーガンジーはデリケートな素材であるため、洗濯機よりも優しい手洗いを推奨します。
おしゃれ着洗剤を使う
おしゃれ着洗剤は繊維をやさしく洗うことができるので、オーガンジーの洗濯にも適しています。
乾燥機は使わない
熱や機械的な摩擦はオーガンジーを傷める可能性が高いため、乾燥機の使用は避け、自然乾燥をお勧めします。
オーガンジーの洗濯方法
洗濯をする前に、必ず洗濯タグを確認しましょう。
 | 桶に30下に横棒1本は液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる |
 | 桶に手は40℃を限度に手洗い可能 |
 | 桶に×は家庭での洗濯禁止 |
「家庭での洗濯禁止」が表示されている場合は、クリーニング店へ依頼することをおすすめします。
オーガンジーの洗濯機での洗い方
- おしゃれ着洗剤
- 洗濯ネット
オーガンジーの手洗いでの洗い方
- おしゃれ着洗剤
- 洗面器
- ぬるま湯
オーガンジーが臭くなる原因
オーガンジーでよく使われる素材としてポリエステルがありますが、ポリエステル製のオーガンジーが臭いやすい原因は、その特性に関係があります。
ポリエステルは以下のような特徴を持ち、これが臭いの発生につながることがあります。
速乾性と低い吸湿性
ポリエステルは速乾性が高く、水分を吸収しにくい素材です。
これにより、汗などの水分が表面に残り、雑菌の繁殖を助ける環境を作り出すことがあります。
石油由来の素材
ポリエステルは石油を原料とした合成繊維で、油性の汚れやタンパク質と親和性が高いです。
これにより、皮脂や垢などの汚れが繊維に付着しやすく、これが雑菌の栄養源となってしまうことがあります。
雑菌の繁殖
ポリエステルは汚れを吸着しやすく、また湿度が高い環境では雑菌が繁殖しやすい特性があります。
これらの雑菌が分解活動を行う際に、不快な臭いが発生することがあります。
通常の洗濯で取れないオーガンジーの臭い取り
オーガンジー製品からの頑固な臭いを取り除くためには、通常の洗濯方法では不十分なことがあります。
以下に、特別な臭い取り方法を紹介します。
酸素系漂白剤を使う
- 液体の酸素系漂白剤
- 洗面器
- ぬるま湯
熱い水は避け、生地を傷めない温度にします。
消臭スプレーを吹きかける
洗濯後、まだ臭いが気になる場合は、ドラッグストアなどでも手に入る衣類用の消臭スプレーを使うと効果的です。
ただし、オーガンジーに直接スプレーする前に、色落ちやシミにならないか目立たない部分でテストしてから使用してください。
オーガンジーのシワ伸ばしとアイロンの掛け方や注意点
オーガンジーはその繊細さから、シワを伸ばす際には細心の注意が必要です。
正しい方法でアイロンをかけることで、生地を傷めることなく美しい状態を保つことができます。
シワの伸ばし方
- 水を吹きかけて干す
- もう一度洗濯する
- 干し方を工夫する
水を吹きかけて干す
オーガンジーのシワ部分に霧吹きで水を吹きかけて、風通しの良いところに干しましょう。
もう一度洗濯する
シワになる原因は、洗濯が終わった後すぐに干さず、そのままにしてしまうとシワができてしまします。
そんな時は、もう一度洗濯することもシワを改善する方法です。
洗濯が終わったら、すぐに干すようにしましょう。
干し方を工夫する
ハンガーにかけると、シワや跡が残ってしまいそうであれば、平干しネットを使って平干ししましょう。
アイロンの掛け方
オーガンジーは熱に弱いため、アイロンは必ず低温設定で使用してください。可能であれば、「シルク」や「デリケート」の設定を利用します。
アイロンが直接オーガンジーに触れないように注意。
オーガンジーのチクチク痒い対策
オーガンジーの繊細な生地は時に肌にチクチクとした刺激を与えることがあり、これを避けるために、以下の方法で対策してみてください。
インナーウェアの選択
- 滑らかな素材のインナーの着用: オーガンジーの下には、肌に優しい滑らかな素材のインナーウェアを着用します。シルクや柔らかなコットン製のものが最適です。
- 適切なサイズのインナーを選ぶ: 締め付けが少なく、適切にフィットするインナーウェアを選ぶことで、オーガンジーと肌の間の摩擦を減らすことができます。
洗濯方法の工夫
- 柔軟剤の使う: 洗濯時には、肌に優しい柔軟剤を使用して生地を柔らかくします。これにより、生地が肌に与える刺激が減少します。
衣類の保管
- 適切な保管方法: オーガンジーの衣類は、通気性の良い場所に保管し、湿気を避けてください。湿気は生地の硬化を招き、肌への刺激を増やす可能性があります。
肌へのケア
- 保湿クリームの使用: オーガンジーを着る前には、肌に保湿クリームを塗ることをお勧めします。これにより、生地と肌との間の摩擦が減り、肌への刺激を軽減できます。
これらの対策を実践することで、オーガンジーの着用時における肌のチクチク感や痒みを大幅に軽減できます。
オーガンジーのクリーニング相場
オーガンジーはパーティードレスなどに使われることが多いので、クリーニングに出す際には通常の衣類よりも高額になることが一般的です。
スカーフや小さなアクセサリーなどの小物は、比較的安価にクリーニングできることが多い印象ですが、依頼する前にクリーニング店へ事前に確認しておくことをおすすめします。
以下は種類別で相場をまとめました。
| 衣類の種類 | 一般的なクリーニング料金の相場 |
|---|---|
| パーティードレス | 3,000円 – 6,000円 |
| ワンピース | 1,500円 – 3,000円 |
| スカート | 800円 – 1,500円 |
| ブラウス | 500円 – 1,000円 |
| ストール・マフラー | 500円 – 1,000円 |
オーガンジー製品をクリーニングに出す際には、事前に複数の店舗で価格とサービス内容を比較検討することをおすすめします。
また、特別なケアが必要な場合や、特定の汚れがある場合は、その旨をクリーニング店に伝えておくことが大切です。
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