冬の寒さを和らげるマフラー。
温かさと共に、私たちのスタイルを引き立てる大切なアイテムです。
しかし、マフラーの洗濯は意外と難しく、間違った方法で洗うと、その品質や形が損なわれることも。特に高価なものや大切にしているマフラーの場合、失敗は許されません。
そこで今回は、プロが伝授するマフラーの適切な洗濯方法と、失敗しないためのポイントを紹介します。
これを読めば、あなたの大切なマフラーも長持ちし、いつまでも美しい状態を保つことができるでしょう。
マフラーの洗濯で失敗しない注意点
マフラーの洗濯はデリケートな作業です。
特に高級な素材やデリケートな繊維を持つマフラーは、適切なケアが求められます。
以下は、マフラーの洗濯で失敗しないための注意点をまとめたものです。
洗濯タグを確認する
マフラーに付いている洗濯表示タグを必ず確認してください。洗濯タグには、そのアイテムに最適な洗濯方法を示しています。
なるべく手洗いする
ウールやカシミアのようなデリケートな素材の場合は特に、手洗いをすることをおすすめします。
洗濯ネットを使う
洗濯機を使用する場合は、洗濯ネットに入れて洗うことで毛玉や毛羽立ちなど、繊維の損傷を防ぐことができます。
適切な洗剤を選ぶ
ウールやカシミヤ専用の洗剤や、おしゃれ着洗剤を使用すると、素材を傷めずにきれいにすることができます。
もし、使用した洗剤が合っていないと仕上がりにゴワつきが出てしまします。
絞らない・脱水のしすぎに気を付ける
洗濯後、マフラーを強く絞ると、形が崩れる原因となります。代わりに、水を優しく押し出すようにしてください。
また、洗濯機で洗濯した際に、脱水時間が長いと生地を傷め、縮みの原因となることもあります。
直射日光は避ける
直射日光は色褪せの原因となるため、風通しの良いところで陰干しすることをおすすめします。
定期的に風通しをする
頻繁に洗濯する必要はありませんが、定期的に風通しの良い場所で干すことで、ニオイや湿気を取り除くことができます。
マフラーを洗濯する際は、これらのポイントを心がけて、繊維を守りながら清潔に保つことが大切です。
マフラーの洗濯方法

マフラーの洗濯でゴワゴワを防ぎふんわり仕上げる方法
ふんわりとした質感を長持ちさせるためには、適切な洗濯方法が欠かせません。
以下の方法で、マフラーをゴワゴワさせず、ふんわりとした仕上がりを維持しましょう。
柔軟剤を使う
柔軟剤の成分には、マフラーの繊維を柔らかくする効果があります。
ただし、過剰に使用することは避けましょう。
使いすぎると、繊維に残留し、かえって硬くなったり、不快なにおいの原因になることがあります。
スチームアイロンを当てる
乾燥後、スチームアイロンのスチームを当てることで、繊維がふんわりと仕上がります。
スチームアイロンをマフラーに直接触れないように5㎝程度離し、高温には設定せず、マフラーの素材に合わせた温度でアイロンをかけることが大切です。
ブラッシングする
特にウールやカシミアなどの動物性繊維のマフラーは、乾燥後に衣類用のブラシで優しくブラッシングすることで、繊維をふんわりとさせることができます。
この時、ブラシの動きは一定の方向で、力を入れすぎずに行うことがポイントです。
シミや汚れは部分洗いする
マフラー全体を洗う前に、目立つシミや汚れがある場合は部分洗いを推奨します。
汚れた部分に直接洗剤をつけて、優しくこすることで、汚れを先に取り除くことができます。
これらの方法を組み合わせることで、マフラーを長持ちさせるだけでなく、ふわふわに仕上げることができます。
マフラーの洗濯におすすめの洗剤
![]() | ■エマール デリケートなマフラーを優しく洗い上げることができ、 伸びヨレ戻して元通りにします。 ダメージリペア技術でマフラーの繊維を内側から補修。 |
![]() | ■アクロン ルキータッチ成分と繊維保護成分(SAPA) 2つの成分が繊維をコーティングするので、 マフラーをつけている間のこすれ毛玉も防ぎます。 |
マフラーの洗濯機での洗い方(アクリル・ポリエステル)
アクリルやポリエステルといった合成繊維は、天然の繊維に比べて洗濯機での洗浄に耐えることができるのが特徴です。
しかし、そのまま洗濯機に放り込むのではなく、適切な方法で洗うことで、マフラーを長持ちさせ、状態を良く保てます。
以下のステップに従って、洗濯機でアクリルやポリエステルのマフラーを洗いましょう。
- おしゃれ着洗剤
- 柔軟剤
- 洗濯ネット
- 洗濯ネットを使用する
- マフラーは洗濯機の中で他の衣類と絡み合ったり、摩擦で痛む可能性があります。それを防ぐために、必ず洗濯ネットに入れて洗います。
- 冷水を選択する
- アクリルやポリエステルのマフラーも、冷水を使って洗濯することをおすすめします。高温の水は繊維にダメージを与える恐れがあります。
- デリケートモードを選ぶ
- 洗濯機の中の強い摩擦を避けるため、デリケートまたは手洗いモードを選択します。
- 脱水は1分に設定する
- 長時間の脱水は繊維にストレスを与えるため、脱水時間は短めに設定します。
- おしゃれ着洗剤・柔軟剤をセットする
- ふんわりとした仕上がりを求める場合、適量の柔軟剤を使用しても良いでしょう。
マフラーの手洗い方法(カシミア・ウール)
カシミヤやウールのマフラーはデリケートな素材であり、適切な手洗いを行うことで、その美しさや柔らかさを長く保つことができます。
以下にカシミヤやウールのマフラーの手洗い方法を説明します。
- おしゃれ着洗剤
- 柔軟剤
- 洗面器
- ぬるま湯
- 洗面器にぬるま湯をはる
- ぬるま湯(約30度前後)を用意します。高温の水は繊維を収縮させる原因となるので避けるようにします。
- 洗剤を溶かす
- 洗剤を水に良く溶かし、その水にマフラーを浸けます。
- 押し洗いする
- 優しく手で押し洗いをしましょう。激しく擦ったり、絞ったりすることは避けてください。
- すすぎ
- マフラーを取り出し、新たにぬるま湯を用意して、洗剤がしっかりと落ちるまで2〜3回すすぎます。すすぎの際も絞らず、優しく水を押し出すようにしてください。
- 水分を取り除く
- マフラーを取り出したら、水分を取り除くために、タオルの上に広げて、その上から別のタオルで優しく押して水分を吸い取らせます。この際も強く絞ることは避けます。
この方法に従ってカシミヤやウールのマフラーを手洗いすることで、繊維を傷めず、長く美しく使い続けることができます。
通常の洗濯で落ちないマフラーの臭いの取り方
外の匂い、汗のにおいなど、日常で身に着けているマフラーは様々な臭いがついてしまいます。
しかし、毎回洗濯するわけにもいかない時や、洗濯を避けたい素材のマフラーの場合、臭いを取る別の方法が必要です。
以下の方法で、洗濯せずともマフラーの臭いをリフレッシュさせることができます
- 夜寝る前に外に干す
- このとき、夜露の湿気がマフラーの繊維の奥深くに入り込みます。夜露には天然の洗浄効果があり、臭いや汚れの一因となる細菌の除去に効果的です。
- 日中の風通しの良い場所での日陰干し
- 朝、マフラーを取り込み、日中は直射日光を避けた風通しの良い場所で再度干します。直射日光は色あせの原因となるため、日陰での干しはマフラーの色を保つ上でもオススメです。
- 風通しの良い場所での干しは、夜露で湿ったマフラーの水分をしっかり飛ばすことができます。
この方法により、洗濯せずともマフラーの臭いを効果的に取ることができます。
しかも、繊維を傷めることなく、マフラーの寿命を延ばす手助けともなります。
マフラーのおすすめ洗濯頻度
マフラーは、首や顔に直接触れることが多いアクセサリーです。
だからこそ、清潔に保つことが大切です。しかし、洗濯のしすぎはマフラーの寿命を縮めてしまう可能性があるので、以下を参考にしてください。
- 使用頻度に応じて
- 毎日のように使用している場合、2〜3週間に1回の洗濯をおすすめします。一方、たまにしか使わないマフラーは、1シーズンに1〜2回程度を目安に洗濯してください。
- 外観や臭いをチェック
- マフラーに明らかな汚れや不快な臭いがする場合は、その都度洗濯するのがベストです。
- 素材に注意
- ウールやカシミヤなどのデリケートな天然素材は、洗濯の頻度を控えめにすると良いでしょう。これらの素材は、過度な洗濯により痛みやすいので注意が必要です。
- 合成繊維のマフラーは比較的頻繁に洗濯しても問題ありませんが、それでも過度は避けるようにしましょう。
- 冬のシーズン中
- 冬のシーズン中に頻繁にマフラーを使用する場合、月に1回の洗濯を目安にしてください。特に雪や雨の日に使用した後は、湿気や汚れを放置することなく、早めに洗濯して干すことをおすすめします。
マフラーの洗濯後はしっかりと乾燥させ、湿ったまま放置しないように注意しましょう。
湿気はカビの原因となり、マフラーの寿命を縮める要因となります。
適切な洗濯頻度を守りながら、マフラーを清潔に保つことで、長く快適に使用することができます。
マフラーの干し方と乾燥機の使い方

マフラーを洗った後の干し方や乾燥の方法は、その寿命や品質を大きく左右します。
特にデリケートな素材の場合、正しい方法で扱わないと、型くずれや縮み、色褪せの原因となります。
以下に、適切な干し方と乾燥機の使用方法をご紹介。
マフラーの干し方
平干しもしくはハンガー2本を使う
マフラーを直接洗濯バサミで留めると、型くずれや跡が残ることがあります。
そのため、タオルの上に平らに広げて干すか平干しネットを使いましょう。
また、ハンガーを使う場合は、2本用意しマフラーがM字になるように引っ掛けて干すことで、形をキープしながら自然に乾燥することができます。
直射日光を避ける
カラフルなマフラーや天然素材のものは、色褪せの原因となる直射日光を避け、日陰で干すことがベストです。
風通しの良い場所を選ぶ
乾燥には風通しの良い場所が最適です。湿気の多い場所や閉鎖的な空間での乾燥は、カビや臭いの原因となるため避けましょう。
乾燥機の使い方
使用を避ける素材
ウールやカシミヤ、シルクなどのデリケートな素材のマフラーは、熱や強い摩擦に弱いため、乾燥機の使用は避けるべきです。
洗濯ネットを利用する
アクリルやポリエステルなど、乾燥機使用が許容される素材の場合でも、洗濯ネットに入れて乾燥させることで、摩擦による毛羽立ちや毛玉のリスクを減少させることができます。
低温設定を選ぶ
熱による縮みや色落ちを防ぐため、乾燥機を使用する場合は低温の設定を選ぶようにしましょう。
完全に乾かす
乾燥機を使用した後は、しっかりと乾いているか確認しましょう。湿ったままの状態で保管するとカビの原因となる可能性があります。
シワシワのマフラーのシワの取り方とアイロンの掛け方

マフラーがシワシワになってしまうと、見た目も美しくなくなり、首に巻いたときの感触も快適ではありません。
そこで、シワの取り方やアイロンの掛け方をマスターしていきましょう。
アイロンを使わないシワの取り方
- 水で湿らせて自然に乾かす
- マフラーに霧吹きで軽く水を吹きかけ、平らに広げて乾かします。これにより、自然な形に戻りやすくなります。
- シワ取りスプレーを使う
- 方法は、上記の水を霧吹きで吹きかけるのと同じです。
アイロンの掛け方
![]() | アイロンに点が2つは温度200℃を限度としてアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに点が2つは温度150℃を限度としてアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに点が1つは温度110℃を限度としてスチーム無しでアイロンかけ可能 |
![]() | アイロンに×はアイロンがけ禁止 |
- 洗濯タグを確認
- まず、マフラーについている洗濯タグを確認して、アイロン使用の可否や温度設定をチェックします。
- 裏側からアイロンをかける
- 当て布をする
- マフラーの色やデザインを保護するため、裏側からアイロンをかけることをおすすめします。
- 低温から始める
- アイロンの温度は低めからスタートし、必要に応じて徐々に上げていきます。特にウールやシルクなどのデリケートな素材は、高温で焦げてしまうリスクがあるので注意が必要です。
- スチームを当てる
- アイロンにスチーム機能がある場合、これを利用してシワを取りやすくします。蒸気はシワを伸ばす効果があり、同時に素材にもやさしいです。
マフラーのチクチクをなくす方法

チクチクする原因
- 繊維が太い
- 表面が荒い
- お肌が乾燥している
チクチク対策
直接肌に触れない
ハイネックなどを着てマフラーが直接肌に触れないようにしましょう。
柔軟剤を使う
洗濯の際に柔軟剤を使用すると、繊維が柔らかくなり、チクチク感が減少することがあります。
ただし、高品質な素材やデリケートなアイテムの場合は、指定された洗濯方法に従ってください。
チクチクしづらい素材を選ぶ
メリノウールやカシミアは自然な素材で、肌触りが非常に良いとされています。
これらの素材は価格が高いことが多いですが、チクチクしづらく長持ちし、快適さを追求するならば、こちらを選択肢の一つにすることも考えてはいかがでしょうか。
マフラーの静電気防止の洗い方

あのバチっといきなりくる静電気は、とても嫌な気持ちになりますよね。
ですが、静電気が発生するメカニズムを知ることで、冬のファッションも楽しむことができます。
まずは、静電気が発生する原因について以下の記事をご覧ください。
マフラーが静電気を帯びる原因の一つは、乾燥した環境や摩擦によるものです。
洗濯の際には、以下の方法を取り入れることで、静電気の発生を減少させることができます。
柔軟剤を使用する
柔軟剤は繊維を柔らかくするだけでなく、静電気の発生も防ぐ成分が含まれています。
静電気防止スプレー
ドラッグストアなどでも手に入る静電気防止スプレーを使って、マフラーにスプレーすることも効果的です。
ただし、素材によっては使用できない場合があるので、事前にラベルや取扱説明書を確認してください。
乾燥対策
部屋の乾燥を防ぐために、加湿器を使用したり、濡れタオルを部屋に干すなどして、湿度を保つことで静電気の発生を抑えることができます。
また、自身の手をハンドクリームなどで保湿することも静電気防止におすすめです。
静電気防止のマフラーを買う
最近では、素材自体に静電気が防止されたマフラーも販売されています。
いろんな対策をしても、まだ静電気でお困りの方は、こちらも製品をお試ししてみてはいかがでしょうか。
衣替えでのマフラーの収納保管と虫食い予防方法

特に、高級なカシミヤやウールのマフラーは、適切な保管方法が求められます。
不適切な保管のせいで、虫食いやカビ、臭いの原因になってしまうことも。
そんな心配をなくすために、衣替えの際のマフラーの保管方法と虫食いを防ぐポイントをまとめてみました。
洗濯・クリーニングをする
衣替え前にはマフラーをきちんと洗濯するかクリーニングに出しましょう。虫は汚れや汗を好むため、清潔にしておくことが重要です。
完全に乾燥させる
洗濯後のマフラーはしっかりと乾燥させてください。湿ったままの収納はカビや虫の原因となります。
衣類用圧縮袋で収納する
マフラーを密封できる袋に入れて収納することで、虫の侵入を防ぐことができます。真空パックを使うことで収納スペースも節約できます。
防虫剤の使用
防虫剤を収納スペースや袋の中に入れることで虫を寄せ付けません。
ただし、直接衣類に触れないようにし、使用期限を守り、定期的に取り替えてください。
また、防虫剤は1種類のみ使用しましょう。
複数の防虫剤を使うと、化学変化が起きマフラーが変色したりシミが発生する可能性があります。
通気性の確保
マフラーを収納する場所は通気性が良いところを選びましょう。
通気性が悪いと湿気がこもり、それが虫の原因となることがあります。
湿度の管理
保管場所の湿度をチェックし、湿度が高い場合は乾燥剤を使用して湿度を下げましょう。
適切な収納場所
直射日光の当たらない、涼しくて乾燥した場所での収納を心掛けてください。
これらの方法を適切に組み合わせることで、マフラーの品質を維持し、虫食いを予防することができます。
マフラーのクリーニング料金相場と日数など期間

クリーニング料金は店舗や地域、マフラーの素材やブランド、そして特別な取り扱い(例: 染み抜き)が必要かどうかによって異なります。
あくまでも例ではありますが、素材ごとのクリーニング料金の相場を以下の表にまとめました。
素材・タイプ | 価格範囲 |
---|---|
アクリル・ウール | 500円〜900円 |
カシミヤ・シルク | 800円〜1,700円 |
毛皮 (ウサギ、ヤギ) | 約3,500円 |
毛皮 (アライグマ、タヌキ) | 約4,500円 |
高級毛皮 (ミンクなど) | 7,500円以上 |
一般的に、カシミヤやハイブランド、毛皮類のアイテムは、通常のウールのマフラーよりも高めの料金となることが多いです。
また、先程もお伝えしたように、特別な取り扱いが必要な場合、例えば染み抜きや毛羽立ちの修正、毛玉取りなどは追加料金が発生することあります。
クリーニングの日数・期間に関しては、多くのクリーニング店では、通常のクリーニングであれば1週間以内には返却されることが多いです。
ただし、特別な取り扱いや修復が必要な場合は、それ以上の時間がかかることもあるので、事前にクリーニング店へ確認しておきましょう。
マフラーにタグがない場合、素材や取り扱い方法が不明確なので、こちらもクリーニング店に相談することをおすすめします。
クリーニング店へ依頼する際に、注意することとして、クリーニング店でのミスや家庭での洗濯ミスも考えられます。
大切なアイテムの場合は、信頼性の高い店舗を選ぶか、取り扱いに関して事前に相談するようにしましょう。
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