うっかり服にこぼしてしまったラーメンのシミは落ちにくく、困っている方も多いのではないでしょうか。とくにこってり系の豚骨スープなどは油分が多いため、シミも濃くなりがちです。
大切な服にシミを残さないために、正しいシミ抜き方法を覚えておけば、いざというときもあわてずに対処できます。
ラーメンの成分とシミが取れない理由
シミには「水溶性」のものと「油溶性」のものがあります。
ラーメンのスープには油分が多く含まれていますが、その他にタンパク質などの水溶性の成分も含まれていますので、ラーメンのシミは「油溶性」と「水溶性」の両方が含まれる「混合性」のシミになります。
「混合性」のシミは、水溶性の汚れを油分でコーティングしてしまっているため、洗濯用洗剤だけで落とそうとしてもなかなか簡単には落ちてくれません。
普通のお洗濯でシミが取れている様に見えても、繊維に油の成分が残っています。
また、食べこぼしのシミは主にタンパク質を含んだシミで、時間が経つとシミの酸化が進み、黄色く変色してしまう原因になります。さらに、生地についたタンパク質がとても好きな虫食いの虫は、衣類に穴をあけてしまいます。
シミ汚れは落とし方を間違えるとさらにシミを広げる原因になるので、落とし方にも工夫が必要となります。
小さなシミだからといって放置してしまうと、シミが濃くなったり、油分やタンパクが変質して落ちにくくなったりすることがあるので注意が必要です。
ラーメンの染み抜き方法
ラーメンの染み抜きを始める前に、洗濯表示を確認して下さい。
桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
手洗いマークは手洗いで、家庭での洗濯禁止はクリーニングへ依頼しましょう。
ラーメンの染み抜きに必要な物
食器用洗剤には、食品の油を分解させるための成分が配合されているため、ラーメンの油分を分解するには、食器用洗剤を使うのがおすすめです。
油溶性のシミ汚れを落とした後は、水溶性の汚れを落とすために必ず通常のお洗濯を行ってください。
- 食器用洗剤
- クレンジングオイル
- 固形石鹸
ラーメンの染み抜き手順
混合性のシミを落とすには、まず油溶性の汚れを落としてから、水溶性の汚れを落としていくと綺麗に落とすことができます。
1.40℃くらいのぬるま湯にシミ部分を浸けて油を柔らかくします。
2.シミ部分に食器用洗剤を付けて優しくもみ洗いし、汚れを押し出します。
3.ぬるま湯で、お湯の濁りがなくなるまですすぎます。
4.すすぎ終わったら、ふつう通り洗濯機で洗って完了です。
クレンジングオイルでのシミ抜き手順
1.シミ部分にクレンジングオイルを塗り、シミとよく馴染ませ5分程放置します。
2.ぬるま湯で、お湯の濁りがなくなるまですすぎます。
3.すすぎ終わったら、ふつう通り洗濯機で洗って完了です。
クレンジングオイルは水に弱いという特徴があるため、濡れている衣類にクレンジングオイルを使用すると乳化してしまい、油汚れを落とす力が低下してしまいます。
衣類が十分乾いている状態で使用するようにして下さい。
固形石鹸でのシミ抜き手順
1.40℃くらいのぬるま湯にシミ部分を浸けて油を柔らかくします。
2.シミ部分に固形石鹸をこすりつけて優しくもみ洗いし、汚れを押し出します。
3.ぬるま湯で、お湯の濁りがなくなるまですすぎます。
4.すすぎ終わったら、ふつう通り洗濯機で洗って完了です。
油は熱に溶けやすいという特徴があるので、シミ抜きをするときは、水よりも40℃くらいのお湯を使うのが効果的です。
時間が経ったラーメンのシミの落とし方
用意する物
- 食器用洗剤
- 酸素系漂白剤(液体)
- 歯ブラシ
- タオル
手順
1.タオルの上に衣類のシミ部分を乗せ、食器用洗剤をかけて馴染ませます。
2.シミ部分の周りから内側に向かって、歯ブラシでトントンと優しく叩きます。
3.シミ部分に酸素系漂白剤(液体)をかけます。
4.いつも通り洗濯機で洗って完了です。
ラーメンのシミの応急処置
シミは少しでも早い処置が肝心です。豚骨ラーメンやつけ麵など、油が多いものは特にシミが残りやすく、目立たないからと放置すると衣類のトラブルの原因になります。
正しい方法で応急処置をすることによって、帰宅後の洗濯でシミを落としやすくすることが出来ますので覚えておきましょう。
用意するもの
- ティッシュや紙ナプキン
- ハンドソープまたは石鹸など
手順
1.シミを広げないように注意しながら、ティッシュや紙ナプキンで、表面に付着した油分を吸い取ります。
2.シミの裏側にティッシュなどをあて、水で濡らしたティッシュにハンドソープや石鹸をつけ、シミ部分を軽くトントンたたきティッシュにシミを移していきます。
3.シミの裏側のティッシュを取りかえ、水を含ませた新しいティッシュで押さえ、服に残っている石鹸や洗剤を取ります。
4.乾いたティッシュなどで水分をしっかり吸い取ります。
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