日本において花粉症の原因花粉は約60種類と言われています。今や2人に1人がかかる国民病でもある花粉症対策として洗濯方法を見直すことはとても重要です。
今回はそんな花粉から洗濯物を守る方法としておすすめの干し方を紹介します。
花粉が多くなる時期は春だけじゃない

一般的に春先にニュースや天気予報などで耳にする花粉情報ですが、実は一年中そのようなアレルギー性鼻炎を引き起こす花粉は飛散しています。
現在症状がない方でも突然発症することもありますので、花粉の多い時期は特にしっかり対策と予防をしていきましょう。
花粉が多くなる時期
一年中花粉が飛んでいるとは言えども、やはりピークの時期が存在します。花粉症を引き起こす代表的なスギやヒノキなどの春の花粉は全国的に2月~4月頃がピークになります。
一方、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラなどの秋の花粉は8月~10月頃が多くなります。これらは公園や河川敷など身近な場所に多く生息していますが、あまり認知されていないため、知らず知らずのうちに症状を悪化させてしまっているケースもあります。
既に花粉以外のハウスダストやダニなどが原因のアレルギー性鼻炎をお持ちの方は、複数の花粉に反応する花粉症を併発することも珍しくありません。
このように一度発症してしまうと一年中症状に悩まされることもありますので、出来る限りの対策をして花粉から洗濯物を守りましょう。
季節やお住まいの地域によっても異なりますので、ご自身のエリアではいつ頃、どんな花粉が飛んでいるのかを知ることから始めましょう。
花粉対策で洗濯物を外干しはいつからいつまで
一年中何かしらの花粉は飛んではいますので部屋干しに勝るものはありません。しかし、その飛散程度や時期によっては外干しができる場合もあります。
住んでいる地域や花粉の種類にもよるため上述の専門webサイトからご自身のエリア、その時期の対象花粉を確認をした上で判断しましょう。
花粉症患者の約7割を占めるスギ花粉は、1月~5月頃までは警戒しておいた方が無難です。
花粉対策で洗濯物を干す時間帯は何時が良い?
スギ花粉において関東都市部では11時~14時と17時~19時頃が多くなる時間帯となります。
それは朝開花して放出した花粉が都市部に到達するタイミングと、上空に舞い上がった花粉が落下してくるタイミングだと考えられています。
このピークは必ず二度訪れるわけれではなく、日によってはどちらか一方の日もあります。しかし一般的には昼前後と日没後に多いとされているので、その時間帯を避けるためには「早朝」が適している時間帯になります。
洗濯物が濡れた状態だと花粉がより付着しやすいため、早朝に干しておくことで花粉が到達する昼前後にはある程度乾いている状態にしておくことで対策ができます。
ただし日が出ていない状態だと、乾くまでに時間が掛かり生乾き臭が出る可能性があるので、注意が必要です。
花粉対策で洗濯物を夜干しする時の注意点
花粉のピークのタイミングを避けるという意味では「夜」でも良いのではと思う方も多いと思います。しかし、夜干しは防犯面や、夜露にさらすことでかえって乾きにくく湿っぽくなってしまうので洗濯物を干す環境としても適してはいません。
花粉においてもピークの時間帯ではないとしても、油断できない時間帯です。実際に夜間の方が昼間よりも花粉量が多いというデータも報告されています。
乾きにくい夜間は湿った洗濯物に花粉が付着し放題となってしまうのです。

花粉がつきにくい洗濯洗剤や柔軟剤を使う

衣類に花粉が付着する原因のひとつに静電気があります。そこで柔軟剤を活用すれば、洗濯物がふんわり仕上がるだけでなく、静電気の発生を抑制することができます。
そのため静電気ガードのある柔軟剤がおすすめになります。
- レノアハピネス ナチュラルフレグランス
- レノアオードリュクス スタイルシリーズ
- ソフラン プレミアム消臭
- ソフラン プレミアム消臭 特濃 抗菌プラス
- ソフラン プレミアム消臭 ウルトラゼロ
- ふんわりソフラン
- ランドリン 柔軟剤
- ファーファストーリー
- ファーファファインフレグランス
- ベビーファーファ 濃縮柔軟剤
- UYEKI ラグジュランス
- ダウニー
- カネヨ 無添加柔軟剤
- カネヨ ソフターブルー
- ライオン ソフター
- マイランドリー
この辺りのブランドはスーパーやコンビニでも入手しやすいと思います。
花粉が多い時期は部屋干しがおすすめ

花粉の多い時期は部屋干しをおすすめします。その際の気を付けるべきポイントを紹介します。
花粉が多い時期の部屋干し効果
部屋干しで得られるメリットは沢山あります。一番は花粉の付着から洗濯物を守ることができるということ。
スギ花粉のピークとされる時期、室内に持ち込まれる花粉の量は1日約2,300万個にも及びます。その侵入経路は大きく「換気」と外干ししていた「洗濯物」による付着の持ち込みになります。
換気は必要不可欠なもですので、やはり花粉の侵入を防ぐには洗濯物の干し方を見直す必要があると言えます。
部屋干しで窓を開けると花粉対策にならない?
実は洗濯物を部屋干ししていれば安心ではありません。部屋を閉めっぱなしにしていては洗濯物が乾かないどころか、湿度が上がって生乾きや雑菌が繁殖してしまいます。
しかし、窓を開けて換気をすると空気と一緒にこれもまた花粉が室内に入り込んでしまいます。花粉は壁側に集まる傾向があるため、窓際や壁際に干しすことの多い洗濯物にちょうど花粉が付着してしまうのです。
そのため換気する際は花粉の飛散量の少ない時間帯を選ぶことや、空気清浄機を活用をするのもおすすめです。
また、環境省の『花粉症環境保健マニュアル』によると、窓を開ける幅を10cm程度、レースのカーテンを付けることで屋内への流入花粉をおよそ4分の1に減らすことができるとされていますので参考にしてみて下さい。
花粉対策で部屋干しするが乾かない時の対処法
部屋干しで一番の悩みは「乾かない」ことではないでしょうか。生乾きなどの臭い、カビや雑菌の繁殖にも繋がりますので部屋干しに良いイメージが無い方も多いかもしれません。
そんな部屋干しでの乾きやすくするポイントを紹介します。
1. 脱水方法を工夫する
脱水時間をいつもより長くすることで、その分水気がとんで乾かす時間を短縮することができます。デリケートな衣類やシワになりやすい衣類は脱水のしすぎはおすすめできませんので、タオルなどに挟んで優しく水気を吸い取ってあげましょう。
2. 干す場所を見直す
生活スペースの確保などからも洗濯物は部屋の隅に干しがちですが、風通しが良い場所は部屋の中心です。壁際や窓際よりも部屋の中央で干しましょう。
3. 乾燥時間を短縮できる家電を活用する
服が乾く条件は温度・湿度・風の3つ。気温の低い寒い季節は「エアコン」で室温をあげましょう。逆に湿度は高いとジメジメして乾きにくくなってしまうため「除湿器」やエアコンのドライ機能を使って下げましょう。
そして室内の空気を循環させて乾きやすくするために「扇風機」や「サーキュレーター」の首振り機能で風を当ててあげることもおすすめです。洗濯物や空気中にたまった水分が蒸発しやすくなります。
部屋干しでエアコンを使っても花粉は入ってこない
一部、換気機能が搭載されたエアコンもありますが、多くのエアコンは運転時に外の空気を取り入れることはありません。
そのため、エアコンを使っても花粉が入ってくることは無いので安心して使用しましょう。エアコンの仕組み上、外からの空気ではなく部屋の中の空気を取り入れて温度を調節するようにできています。
花粉の時期も我慢することもありません。部屋干しにもエアコンは活用できますので安心して快適な室温を保ちましょう。
花粉が多い時期の外干し対策

外干し派におすすめの花粉の侵入を抑える方法を紹介します。
洗濯物を取り込む時に花粉を払い落す
洗濯物を取り込む際は、手の平で衣類の表面をなでるようにして花粉を払い落としましょう。上から下にかけて行うのが効果的です。この作業だけで洗濯物に付着した花粉の約4~6割落とすことができます。
間違っても洗濯物をバサバサッとして振り落とさないようにしましょう。洗濯物を大きく振ることで花粉が舞い上がり、着衣や髪の毛に再付着したり、そのまま吸い込んでしまう危険性もあります。
手袋やマスク、防護メガネなどの装備もしておくと安心です。
外干しした後に乾燥機で花粉が取れる
一度外干ししたものの花粉が多い日だったり、一つ一つ取り込む際に手で払って落とすのが面倒…という場合は乾燥機が有効です。
高温での送風や、回転による叩きつけなどの摩擦で花粉を除去することができます。そこで落とした花粉はフィルターに吸着されるので、再び洗濯物に付着する心配もありません。
布団などの大物はコインランドリーもおすすめです。家庭用よりもパワーも強力ですので花粉の気になる時期は乾燥自体をコインランドリーで行う方法もあります。
フィルターの掃除や取り換えは定期的に行いましょう。
花粉から守る外干し用の洗濯物カバーを使う
外干ししたいけどいちいち花粉を払うのも面倒、乾燥機もご自宅にない、という場合には外干し用の洗濯物カバーがあると便利です。
洗濯物を花粉だけでなく、黄砂、pm2.5などの有害物質、虫、雨、直射日光から洗濯物を守ることができます。
また衣類の目かくしにもなりますので防犯の役割にもなります。テントやドームタイプ、シートタイプなど形状も様々ですので家族の人数や、干す場所にあったものを選べるのも嬉しいポイントです。
百合や等の花の花粉のシミを取る洗濯方法

花粉は受粉しやすくするために粘着性があります。その中でも百合の花粉の主成分は脂質であり、草木染めに使用されるほど強い色素をもっています。
そのため服に付いてしまうと目立つ上に、落ちにくい汚れとなってしまいます。
また、水で洗っても落ちないのは、その油で水を弾き、花粉を広げ、色素を定着させてしまうからです。先に水に濡らしてゴシゴシ洗うことは悪化させてしまうことになってしまいます。
服に花粉が付いたときはまず、ガムテープで花粉を服から引き剥がす方法がおすすめです。
しかし、それでもシミになって残る場合や、既に水で洗ってしまった場合でもご安心下さい。花粉の染みは落とすことができます。
花粉の染み抜きには「アセトン」、「無水エタノール」、「ベンジン」を使います。この中でもアセトンはマニキュアの除光液に含まれる成分ですのでご自宅にあれば除光液が使えます。
その他もドラックストアなどで購入することができますので、花粉以外でも油系のシミを落とすのに使えます。
■手順
1. シミの部分の下にタオルを敷きます。
2. 除光液などを染み込ませた布でトントンします。
(下に敷いたタオルをずらしながら繰り返しましょう。)
3. いつも通りの洗濯をする
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