ネクタイを自宅で洗濯して失敗したことはありませんか?たった一度の洗濯で、型崩れやヨレヨレになってしまい使えなくなることもあります。
そこで今回はネクタイの型崩れやヨレヨレになってしまった時の修復方法などをご紹介します。大切なネクタイを諦める前に、ぜひ参考にしてみて下さい。
ネクタイの洗濯で失敗した型崩れやヨレヨレの直し方
素材によっては洗濯機で洗えるものありますが、ネクタイの洗濯は手洗いが基本です。洗濯する際は、必ず洗濯表示を確認しましょう。
![]() | 桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる |
![]() | 桶に手は40℃を限度に手洗い可能 |
![]() | 桶に×は家庭での洗濯禁止 |
しかし、ネクタイは思っている以上に繊細で、洗濯により一度型崩れしてしまうと元に戻すことが難しく、ネクタイの洗濯は細心の注意が必要になってきます。
ネクタイはバイアス断ちにより水洗いで型崩れを起こしやすい
ネクタイは生地の縦方向に対して斜め45度で裁断するバイアス断ちをして、生地に伸縮性をもたせています。
ネクタイは締めても体の動きによって緩もうする力が働きますが、伸縮性をもたせることによって緩みにくくなり、結び目が作りやすくなります。
しかしバイアス断ちをした生地は、水を含んだときに型崩れを起こしやすくなるため、間違えた洗濯方法をした場合などに、ネクタイがよじれてしまうことがあります。
洗濯でネクタイの芯地が変形し型崩れに
さらに、ネクタイには芯地という固い芯が含まれていて、この芯地にはネクタイの型崩れを防ぎ、生地にハリやコシを持たせるという役割があります。
ネクタイは結んだり解いたりを何度も繰り返すものです。そのため、型崩れしないように、内部には芯地を入れているものがほとんどです。
ポリエステルなどの洗える素材で作られたネクタイの場合でも、芯地を使っているため、洗濯することで芯地が変形し、ヨレやシワ、型崩れが起きてしまう可能性があります。
軽いヨレや型崩れなら、以下の方法を試してみましょう。
ネクタイの型崩れを直す手順
1.アイロンを低温~中温程度に温め、スチーム設定にします。
2.ネクタイをアイロン台の上に平置きし、形を整えヨレを手で優しく伸ばします。
3.当て布をして、ネクタイの裏側からアイロンをかけます。アイロンは直接当てるのではなく、ネクタイからアイロンを1cmほど浮かした状態でスチームを当てながらヨレを伸ばしていきます。特にシルクは水分に弱いので、スチームの水滴がネクタイに落ちてしまわないように注意しながら行いましょう。
4.アイロンを一度置き、当て布を外して手で優しく伸ばし形を整えます。
5.表側も同じようにアイロンがけを行い、少しずつヨレを伸ばしていきましょう。形を戻すことに注意しながら、優しく掛けてください。
6.最後にスチームを切ってアイロンで水分を飛ばします。スチームを切ったアイロンを浮かしながらかけ、熱で水分を蒸発させながら乾かしましょう。ネクタイには触れない、ギリギリの距離を保つことがポイントです。
ネクタイの芯地がヨレてしまった場合の手順
芯地が一度ヨレてしまうと、いくら丁寧にネクタイにアイロンを掛けても型崩れを直すことはできません。芯地がヨレてしまった場合は、芯地を取り出し真っすぐにする必要があります。
1.ネクタイの裏側の縫い目をほどき、中にある芯地を取り出します。
2.ヨレヨレになっている芯地にアイロンをかけて真っすぐに戻します。
3.芯地が真っすぐに戻ったらネクタイの中に戻し、ほどいた部分を縫い付けます。
アイロンで芯地が戻らない場合は、新しいものに取り替える必要があります。
ネクタイの型崩れやヨレはクリーニングで直るか?

上記でご紹介したように、軽い型崩れやヨレの場合は自分で直すことが可能な場合もあります。
しかし、ネクタイの素材によっては熱に弱くて繊細なものがあるので、アイロン掛けにも気をつけなければいけません。自分で型崩れやヨレ直そうと無理をすると、取り返しのつかないことになりかねません。
また、芯地の交換はご自分でも出来ますが、プロのクリーニング店に依頼する方が、自分で対処するよりもさらにキレイに仕上げてくれます。
型崩れやヨレがひどい場合、無理に自分で直そうとせずにクリーニング店に依頼する方が安心です。特に、シルクやニット素材などの生地が繊細なネクタイの場合は、プロにお任せすることをおすすめします。
ネクタイをクリーニングに出すメリット
- 素材に合った方法で行う為、生地を傷める心配がない
- 素材や汚れに適した方法で、頑固なシミも綺麗になる
- ネクタイに適した洗剤で洗うため、質感を損なわない
- 業務用の機械を使用するため、型崩れの心配がない
- ネクタイの締シワも綺麗に伸ばしてくれる
ネクタイは型崩れしやすく、プロでもきれいに仕上げるのが難しいアイテムのひとつです。プロでも難しいネクタイの洗濯を自宅で行うには、あまりにリスクが高すぎます。
ネクタイをクリーニングに出せば、手間のかかるシミ抜きやアイロン掛けでの失敗がありません。
ネクタイに適した洗濯方法でキレイにしてくれるので、生地の傷みも少なく型崩れや毛羽立ちの心配もないため、大切なネクタイを長く愛用することができます。
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