外干しするだけで洗濯物の臭いが取れるわけではありません。外干しには天日干しと陰干しがあり、天候や気温、湿度、また生活スタイルによっても洗濯物を干す環境は変わります。
今回は、洗濯物の外干しについて詳しく見ていきましょう。
服や洗濯物の臭いが外干しで取れる理由
洗濯物の嫌な臭いの原因は「モクセラ菌」です。
モクセラ菌は人間や動物の、口・鼻などの粘膜に必ずいる常在菌で、温度や湿度、エサ、水分などの条件が揃うことで増えていきます。モクセラ菌自体が臭いを発生させるわけではなく、菌が繁殖する時に出す排泄物が臭いの原因です。
洗濯物が乾くまでに時間がかかると、洗濯物に残った皮脂汚れや水分を栄養にモクセラ菌はどんどん繁殖します。モラクセラ菌は5時間経った頃から爆発的に増殖するため、5時間以内に乾かすことが重要です。
外干しは室内よりも湿気がこもりにくく、太陽の光や熱だけでなく風によって乾かすことができるため、曇りの日でも外干しの方が洗濯物を早く乾かすことができます。
通気性が良いほど早く乾くので、空気が通りやすいよう、洗濯物と洗濯物の間をできるだけ空けるなど、干し方にも工夫が必要です。
服の臭い取りには天日干しと陰干しどちらが良い?
天日干しとは、直射日光に当てて洗濯物を干す方法のことです。天日干しのメリットは、菌の繁殖を抑え、紫外線による殺菌効果が期待できる点です。
直射日光によって洗濯物が温められ、広い空間に水分が蒸発し、蒸発した水分が風に運ばれていくため、菌が繁殖してしまう前に乾かすことができます。この乾きの速さが消臭効果につながります。
しかし、天日干しにもデメリットがあります。
天日干しは紫外線による影響を強く受けるため、衣類に傷みをもたらします。衣類の色あせや、生地が破れやすくなるなどの劣化が起こる場合があります。
特に、天然繊維を用いた衣類は、紫外線による影響を強く受けるため注意が必要です。
四角に1つの縦棒はつり干しが良い | |
四角に1つの縦棒に斜め線は日陰でつり干しが良い |
洗濯表示を確認すると、斜め線が入っている場合がありますが、その場合は陰干しを行って下さい。
直射日光を避けて干す陰干しは、衣類の色あせや繊維へのダメージを防ぐことができます。洗濯物を乾かすために、日光は必ずしも必要ではありません。
乾くスピードに大きく影響するのが「温度」「湿度」「風」です。風通しの良い場所でしっかり乾かせば、陰干しでも雑菌の繁殖を抑え、臭いを防ぐことができます。
生乾きの状態だと雑菌が繁殖しやすいので、しっかり乾いてから取り込むようにすることも大切です。
天日干しにも陰干しにも、それぞれメリット・デメリットがあります。
「温度」「湿度」「風」を意識し、干す場所や干し方を工夫することで、どちらも臭い防ぐことが可能です。衣類の素材やご自分のライフスタイルに合わせて、天日干しと陰干しを上手に使い分けましょう。
外干しで服の臭いが取れない時の対処法
外干ししても臭いが取れない場合、もう一度洗い直すのも1つの方法です。
一度の洗濯では、雑菌の栄養となる汗や皮脂などのタンパク質汚れが落とせていない可能性があります。タンパク質汚れをしっかり落とすには、弱アルカリ性洗剤の使用がおすすめです。
弱アルカリ性の洗剤は洗浄効果が高く、汗や皮脂などの汚れをしっかりと落としてくれます。
また、酸素系漂白剤でのつけ置き洗いも効果的です。40~50℃のお湯に酸素系漂白剤を適量入れ、20~30分程度つけ置きしましょう。
つけ置き後は普段通り洗濯機で洗い、風通しの良い場所でしっかり乾かしてください。
外干しでも、洗濯物が乾くのに時間がかかってしまったり、しっかり乾かせていないと雑菌が繁殖している可能性があります。
モラクセラ菌は熱に弱いという性質があります。60℃以上の温度で死滅させることができるので、乾燥機の使用が効果的です。
とくにコインランドリーの乾燥機は約80℃程度まで温度が上がるため、モラクセラ菌を始めとした雑菌を確実に取り除くことができます。
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