柔らかさと可愛らしい風合いで人気のあるモヘアですが、適切なお手入れを怠ると繊細な素材ゆえに縮んでしまったり、毛玉ができたりといったトラブルが起きることもあります。
そこで、リスクを最小限に抑えるモヘアの自宅での洗濯方法や雨に濡れた時の対処法、抜け毛対策についてご紹介します。
モヘアを洗濯する際の注意点やリスク
モヘアは基本的に自宅での洗濯はおすすめしません。その理由として、以下のようなリスクが発生する恐れがあります。
- フェルト化
- 縮み
- 抜け毛
上記を踏まえて、自宅で洗濯を行う場合は以下の注意点に気を付けましょう。
- 中性洗剤やおしゃれ着洗剤を使う
- なるべく手洗いをする
- 洗濯機で洗う際は洗濯ネットに入れてドライモードに設定する
- 洗濯機で脱水しない
モヘアの自宅での洗濯方法

モヘアの洗濯におすすめの洗剤
モヘアはデリケートなため、アルカリ性の強い洗剤だと繊維が傷む可能性がります。そこでモヘア製品の洗濯におすすめ洗剤をご紹介します。
![]() | ■ボールド 植物成分由来配合により、すすぎ1回でOK。 モヘアアイテムを優しく洗いつつも、 しっかり洗浄+コールドプレス発想で 華やかな上品な香りが広がります。 |
![]() | ■エマール ダメージリペア技術で、センイの内側から補修。 界面活性剤ポリオキシエチレンアルキルエーテルを配合で 汚れやニオイ(汗・皮脂・食事など)もすっきり落とし リフレッシュグリーンの香りに仕上げます。 |
![]() | ■アクロン キレイ修復洗浄で1日着た後の ”着用ダメージ” をケアして整えます。 ヨレや型崩れも防ぎつつ、優しく洗いながら 汚れもしっかり落とす浸透性の高い界面活性剤を配合。 |
自宅で洗えるモヘアの洗濯表示
洗濯をする前に、まずは洗濯タグを確認しましょう。洗濯タグには、製品に合った洗濯方法が記載されているので、それに従って洗濯を行うことでトラブルを防ぐことができます。
![]() | 液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる |
![]() | 40℃を限度に手洗い可能 |
![]() | 家庭での洗濯禁止 |
「家庭での洗濯禁止」が記載されている場合は、クリーニング店へ依頼しましょう。
洗濯機でのモヘアの洗い方
- 中性洗剤
- 洗濯ネット
- ぬるま湯(水でも可)
他の衣類との擦れ防止のため必ず洗濯ネットに入れましょう。
手洗いでのモヘアの洗い方
- 中性洗剤
- タライまたは洗面器
- ぬるま湯(水でも可)
擦ったり引っ張ったりしないように注意。
この時もアイテムを押しすぎず、摩擦を避けましょう。
モヘアのすすぎと脱水方法
洗濯が終わったら、軽く水気を絞りタオルに挟んで優しく押さえながら水分を吸収させます。洗濯機で脱水する場合は、30秒~1分程度で短めに済ませましょう。ただし、薄手のモヘアニットなどは、毛が抜ける可能性が高いので洗濯機の脱水機能は使わず、タオルドライをおすすめします。
モヘアの洗濯後の乾燥や干し方
水気を取った後は、直射日光を避け風通しの良いところで形を整えて平干しします。形が歪まないように注意しながら完全に乾くまで待ちましょう。
乾燥機の使用については、繊維の傷みや縮み、変形などのリスクが高いのでなるべく使用しないようにしましょう。
モヘアの汚れに漂白剤は使用可能か?

結論、漂白剤の使用は避けるべきです。
デリケートなモヘアのみならず、アンゴラ・羊毛などのウール素材は漂白剤に弱く、漂白剤を使用すると以下のようなリスクが起きる可能性があります。
■キューティクルの損傷
モヘアやウールなどのウール素材は、表面にキューティクルと呼ばれる微細なウロコ状の層を持っています。漂白剤のような強力な化学薬品は、このキューティクルを溶かす可能性があり繊維が傷つく恐れがあります。
■変色や繊維の劣化
漂白剤を使用することで、素材の色が変わることがあり特にモヘアのような天然繊維は、色の変化が顕著に現れることがあります。また、繊維の強度や柔軟性を低下させる可能性があり、その柔らかさや風合いを保つためにも漂白剤の使用を避けましょう。
洗濯しないモヘアの臭いの対処法

モヘアを頻繁に洗濯することは避けるべきですが、臭いが気になる場合は、以下の方法で対策してみてください。
- 風通しの良い場所で陰干し
- 消臭スプレーの使用
消臭スプレーを使う場合は、まずモヘアアイテムの目立たない部分に少量吹きかけ、変色や色落ち、毛抜けなどがないか事前に確認しましょう。
雨の日に濡れた時のモヘアの対処法

雨の日に濡れたモヘアは、形が崩れやすくなる可能性があるので、濡れてしまった時は以下の対処法を行いましょう。
- 速やかにタオルで水気を取る
- 形を整えて陰干し
- 濡れたままの保管は避ける
- スチームアイロンをかける(アイロンOKであれば)
普段のモヘアのお手入れ方法

■ブラッシング
柔らかい馬毛ブラシなどを使って繊維に優しく、毛流れに沿って軽くブラッシングしましょう。ブラッシングは着用ごとに行うことがポイントです。
■着用時に注意する
モヘアアイテムはデリケートな素材ですので、重いアクセサリーやバッグの擦れを避けるなど、着用時に注意してください。
■通気性のあるところに収納する
アイテムを保管する際は、風通しの良い場所に吊るして保管するか、通気性のある袋に入れて収納します。プラスチック袋など密閉された環境は湿気やカビの原因となる可能性があるため、避けましょう。また、収納時には防虫剤を使用することで、天然素材に寄り付きやすい虫食いを防ぐことができます。
■汚れたまま放置しない
汚れやシミがついた場合、できるだけ早く軽くふき取るか、専用のウール洗剤や中性洗剤を使って手洗いをしましょう。手洗い後は形を整えて風通しの良い場所で陰干しし、自然乾燥させます。
モヘアの毛羽立ち予防や毛玉取りの方法

毛羽立ちを予防するためには、定期的なブラッシングが重要です。もし、毛羽立ちや毛玉ができてしまった場合は、引っ張らずにハサミなどを使って毛玉をカットしてください。毛玉取り器を使う際は、生地を巻き込まないように注意。
モヘアの抜け毛対策

モヘアのアイテムは、初めのうちは少し抜けることがありますがアイテムを洗濯する際やブラッシングを行うことで、抜け毛を減少させることができます。洗濯時には、優しくアイテムを押し洗いし、強い摩擦を避けましょう。
モヘアのチクチク対策

モヘアがチクチクする場合は、着用する際に肌に直接触れないよう綿などの天然素材のインナーを着用することをおすすめします。また、柔軟剤を使用することで繊維を柔らかくし静電気を抑える効果もあるため、チクチク感を軽減するのに役立ちます。
モヘアのふわふわを復活させる方法

先程、普段のお手入れでブラッシングをご紹介しましたが、モヘアのふわふわ感を復活させる時もブラッシングが効果的です。また、自宅でのお手入れでふわふわ感が戻らないということであれば、クリーニング店でプロの手によるクリーニングを検討してみてください。
長期保管する前などもクリーニング店でクリーニングをすることで、次回着用する際にふわふわのモヘアアイテムを美しく着用することができます。
モヘア虫食いしない保管方法

モヘアを虫食いから守るためには、防虫剤を使ったり専用の保管袋を利用することをおすすめします。保管袋には通気性のあるものを選び、アイテムが風通しの良い環境で保管されるようにしましょう。
また防虫剤と合わせて除湿剤も使用することで、より効果が高まります。
モヘアのクリーニング料金とおすすめ頻度

クリーニング料金はアイテムの大きさや状態によって異なりますが、大体600円〜1,000円程度が相場となっています。高品質の洗浄とお手入れを受けることでアイテムの寿命を延ばすことができますが、都度クリーニング店へ依頼せず長期保管前などを目安に行うことをおすすめします。
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